暫定で指揮を執るメイソン。ベイルより2つ年下で、ソン・フンミンより1つ年上だ。(C) Getty Images

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 29歳の指揮官が喜びの声を伝えている。クラブ公式サイトが伝えた。

 トッテナムは現地時間4月21日、プレミアリーグ第29節でサウサンプトンとホームで対戦。ジョゼ・モウリーニョの電撃解任を受け、暫定的に指揮を執るライアン・メイソンの初陣に加え、欧州スーパーリーグ(ESL)構想からの撤退後初の試合とあって、大いに注目を集めたなかで、自慢のタレント陣が躍動した。

 まずはセットプレーからの失点で1点をリードされ迎えた60分。こぼれ球を拾ったガレス・ベイルの絶妙なコントロールシュートで同点に追いつくと、74分にはエリア中央でラストパスを受けたソン・フンミンがネットを揺らし、一気に逆転と思われたが、ここはシュートに関与していたルーカスがオフサイドとなり、VAR検証の末にノーゴールとなる。

 それでも試合終了間際の90分。相手のファウルで獲得したPKから、韓国代表のエースが今度は正真正銘のゴールを奪い、勝負あり。スパーズは鮮やかに逆転勝利を収めた。

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 プレミアリーグ史上初めて20代で指揮を執り、初陣を勝利で飾ったメイソン監督は試合後、インタビューに応じ、率直な思いを明かしている。

「最高の気分だよ、とても嬉しい。今は自分の感情をうまく伝えられないよ。後半のパフォーマンスは傑出していたね。我々は全力を尽くし、勇敢で、アグレッシブだった。前半の個人の戦いの部分では、フィフティ・フィフティのもっといい勝負ができると思っていたが、それでも選手たちは全てを出し切っていた。

 後半は勢いがあり、ゲームを完全にコントロールすることができた。VARの判定でゴールが認められなかったのは残念だったけど、みんなが勝利を信じて前に進み続け、結果正しいチームが勝ったと感じたよ」

 また、メンタル面やチームの雰囲気にも、小さくない手応えを感じているようだ。

「チームスポーツでは、勝ちたいと思うエネルギーやポジティブさが大切。今夜は勝ったが、それよりも重要なのは、その姿勢や勝ち方、試合の進め方だった。その点では、ドレッシングルームでのみんなの性格がよく表わせたね。私は彼らを誇りに思うよ」

 25日にはマンチェスター・シティとのリーグ杯決勝を控える。最年少指揮官は“渦中”のチームに久方ぶりのタイトルをもたらし、ファンへの信頼回復の一歩とできるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部