柏が獲得したDFエメルソン・サントスとは何者か?「2020年最悪のミス」で話題に…【現地発】
パルメイラスのDFエメルソン・サントスの柏レイソル入りが決定した。
現在25歳のエメルソン・サントスは184センチのCBで、ボランチも務めることもある。ボタフォゴの下部組織で成長し、2015年にトップチーム入り。この時ボタフォゴはセリエBで優勝を果たしているが、彼はほとんどプレーしていなかった。
その後2017年、パワフルで空中戦に強いDFを探していたパルメイラスに移籍、金額は100万ドル(約1億1000万円)で100%の保有権だった。しかし、当時パルメイラスを率いていたヴァンデルレイ・ルシェンブルゴはあまり彼を評価せず、5人いたCBの中でヒエラルキーは最下位。スタメンでプレーしたのはたった一度だけで、ベンチにさえ入らないことも多かった。
出番のなかった彼は2018年の6月にインテルナシオナウにレンタル移籍、ここでは19試合をプレーし、1ゴールを決めた。しかし、クラブは買い取りオプションを行使せず、2020年にはまたパルメイラスに戻る。
もうルシェンブルゴはいなかったため、以前よりは出場回数が増えた。今シーズンはカップ戦含め15試合に出場。ただしコパ・ド・ブラジルのアメリカ戦では、失点に繋がる大きなポカを犯し、「今年最悪のミス」とも言われてしまった。この2月にはクラブ・ワールドカップを戦うメンバーに入り、カタールも行ったがプレーはしなかった。
【動画】「2020年最悪」とも言われたエメルソン・サントスの痛恨ミス
パルメイラスは昨年9月頃から売却を検討しており、まずヴァスコ・ダ・ガマへの移籍話が持ち上がったがそれは流れてしまい、その後MLSのレアル・ソルトレイクが興味を示したがそれも合意までには至らなかった。
しかし、彼の代理人は凄腕のアンドレア・クーリだ。ネイマールをサントスからバルサに移籍させた人物であり、これまで200人以上の選手を世界のチームに売っている。レイソルとの交渉も好条件でまとめた。
今回レイソルが支払う移籍金は160万ドル(約2億円)で、保有権は70%、年俸は約4倍と見られており、パルメイラスも選手もこの移籍を非常に喜んでいる。
これまでこなしてきた試合数がそれほど多くはないため、彼の本当の実力は未知数だ。日本で活躍し、ぜひともレイソルにとってもエメルソン・サントスにとってもウィン・ウィンの移籍となることを願っている。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
現在25歳のエメルソン・サントスは184センチのCBで、ボランチも務めることもある。ボタフォゴの下部組織で成長し、2015年にトップチーム入り。この時ボタフォゴはセリエBで優勝を果たしているが、彼はほとんどプレーしていなかった。
その後2017年、パワフルで空中戦に強いDFを探していたパルメイラスに移籍、金額は100万ドル(約1億1000万円)で100%の保有権だった。しかし、当時パルメイラスを率いていたヴァンデルレイ・ルシェンブルゴはあまり彼を評価せず、5人いたCBの中でヒエラルキーは最下位。スタメンでプレーしたのはたった一度だけで、ベンチにさえ入らないことも多かった。
もうルシェンブルゴはいなかったため、以前よりは出場回数が増えた。今シーズンはカップ戦含め15試合に出場。ただしコパ・ド・ブラジルのアメリカ戦では、失点に繋がる大きなポカを犯し、「今年最悪のミス」とも言われてしまった。この2月にはクラブ・ワールドカップを戦うメンバーに入り、カタールも行ったがプレーはしなかった。
【動画】「2020年最悪」とも言われたエメルソン・サントスの痛恨ミス
パルメイラスは昨年9月頃から売却を検討しており、まずヴァスコ・ダ・ガマへの移籍話が持ち上がったがそれは流れてしまい、その後MLSのレアル・ソルトレイクが興味を示したがそれも合意までには至らなかった。
しかし、彼の代理人は凄腕のアンドレア・クーリだ。ネイマールをサントスからバルサに移籍させた人物であり、これまで200人以上の選手を世界のチームに売っている。レイソルとの交渉も好条件でまとめた。
今回レイソルが支払う移籍金は160万ドル(約2億円)で、保有権は70%、年俸は約4倍と見られており、パルメイラスも選手もこの移籍を非常に喜んでいる。
これまでこなしてきた試合数がそれほど多くはないため、彼の本当の実力は未知数だ。日本で活躍し、ぜひともレイソルにとってもエメルソン・サントスにとってもウィン・ウィンの移籍となることを願っている。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。