取り出された寄生虫の長さを測るスタッフ(画像は『ศูนย์วิจัยโรคปรสิต Parasitic Disease Research Center 2021年3月21日付Facebook』のスクリーンショット)

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タイ東北部ノーンカーイ県に暮らす67歳の男性の排泄物から、長さ18メートル超の寄生虫(サナダムシの一種)が見つかった。18メートルを超えるケースは非常に珍しく、医師らは「タイ国内の記録では、過去50年で最長」と驚きの声をあげている。『TheSmartLocal』などが伝えた。

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タイ東北部にある寄生虫病リサーチセンター(Parasitic Disease Research Centre、以下PDRC)は今月21日、サナダムシの駆除薬ニクロサミド(虫下し)を飲んだ67歳の男性が、長さ18メートル超のサナダムシの一種を排泄したことを公表した。

男性はPDRCが無料で行っている巡回の寄生虫検査で、寄生虫に感染していることが判明。便の中から寄生虫の卵28個が見つかったため、今月19日に虫下しを服用した。そして翌20日、18メートル超の無鉤条虫(ウシ条虫)を排泄したのだった。

PDRCのFacebookでは、スタッフが便にまみれた無鉤条虫をいったん水で洗い、シートの上に並べて長さを測る様子が公開されており、18メートルにも成長した成虫は何本にも切れてしまっているのが見て取れる。

寄生虫に感染した原因や改善点について、PDRCのスポークスマンは「男性は東北部で人気の生の牛肉料理を頻繁に食べていました。汚染された生の牛肉が感染の原因と考えられ、今後はこれまでの食生活を見直す必要があるでしょう」と述べ、男性の家族にも検査を受けるよう勧めていることを明かした。

なお無鉤条虫は、虫卵を含む人の糞便から牛に感染し、牛の筋肉内で幼虫となる。幼虫は2〜3か月で成虫となり、体長は4〜12メートルになるという。ただ近年はサナダムシの駆除薬を毎年飲む地域が増えているため、男性のように腸内で18メートルにも成長する例は非常に珍しいという。

ちなみにこのニュースには「いったい何年寄生していたのか、考えただけで怖い」「これを見た後は、フェタチーニ(平べったいパスタ)を食べることができない」「生の牛肉は食べないことだね」「サラダもよく洗ったほうがいい」「排泄物にまみれた寄生虫を取り出すなんて、なんて大変な仕事だろう」「ここまで大きく育っていながら気が付かないとは…」といった声があがっている。

画像は『ศูนย์วิจัยโรคปรสิต Parasitic Disease Research Center 2021年3月21日付Facebook、2021年3月23日付Facebook「ยาสำหรับกำจัดพยาธิตืดมาเป็นข้อมูลให้ศึกษาสำหรับท่า」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)