そろそろ子どものことを考えたい。今はまだ考えていないけれども、いつか子どもを持ちたい。パートナーと子どもの話をしてみたい……。30代の妊活にまつわる悩み事、考え事を、認定不妊カウンセラーの笛吹和代さんからアドバイスしてもらうシリーズです。

Q 生理痛がひどいと不妊になりやすいって聞いたのですが、本当ですか?

「以前から生理痛があります。毎回重いので、鎮痛剤を飲んで乗り越えてきましたが、最近さらにひどくなってきたような気がします。生理痛のひどい人は不妊になりやすいという話を聞いたことがあるのですが、本当でしょうか? 関係があるとしたら、どのように対処すればいいでしょうか?」(30歳/小売り営業)

A 生理痛には様々な原因があります。まずはかかりつけの婦人科医を探しましょう。

認定不妊カウンセラーの笛吹和代です。私は31歳から不妊治療を始めました。会社に通勤しながらの治療に不安を覚え、けっきょく退職を選びました。出産後は、認定不妊カウンセラーとしてたくさんの方々の不妊治療のご相談をうかがってきました。今思うのは、不妊治療の知識も大切ですが、それ以前に自分の体の状態を知っておくことの大切さです。

本格的な妊活を始める前でも、ご自身の体や健康について知っておくこと、合わせて婦人科系の疾患や症状に関する正確な知識を持っていること、それ自体が将来、妊活を始める際にも大きなアドバンテージになります。

最近、このような不安を抱えた方の質問もよく受けます。30歳ぐらいになると、特別な症状はなくても不安がよぎる……という気持ちは、よくわかります。

生理痛にはさまざまな原因がありますから、必ずしも生理痛がひどいから言って、不妊になるわけではありません。ただし、生理痛の原因に子宮内膜症が隠れていることがあります。子宮内膜症は不妊症の原因につながることがあります。

ベストな解決法は、かかりつけの婦人科医を持つことです。生理痛についても、それ以外でも何かいつもと違うな、おかしいなと思ったら、すぐ相談しに行ける婦人科の先生がいれば、こうした相談にも応えてくれるでしょう。

現実には「婦人科って行きにくい」と感じている女性が多いように思います。特に独身の女性にはハードルも壁も高く感じられる……。それが今も昔も、日本の若い女性を取り巻く大問題だと思っています。海外では独身のうちから、かかりつけの婦人科医を持っているのは当たり前だという話もよく聞きます。

風邪を引いたりお腹が痛くなったりしたときにかかる内科のかかりつけ医はいるのに、なぜ婦人科のかかりつけ医がいないのでしょうか? 生理痛だけでなく、妊娠、出産、そのあと更年期と、女性は長いことホルモンバランスと上手につき合っていかなくてはなりません。独身時代だって同じです。

かかりつけの先生なら、最近生理痛が前より長くなった気がしますとか、経血量が増えたような気がするんですとか、他の人には話しにくいことも相談しやすいでしょう。

そろそろ子どものことを考えています、とか、今年結婚する予定です、などプライベートについても話やすいと思います。それなら排卵チェックをしておきましょうか、と検査の話がでるかもしれません。

最近はネットでいろんな情報が手に入る半面、情報を集めすぎてしまって不安に陥る人が増えているなあと感じています。生理痛について調べていたら不妊症の疑いが強いと思い込み、婦人科ではなく、いきなり不妊クリニックへ行ってしまう人もいます。

もちろん、すぐに妊娠したい、不妊治療も考えているというのであれば、最初から不妊クリニックでも問題ありません。

でも、今すぐ妊娠を、というのでなければ、生理痛が治まらない、以前よりひどくなったようだという場合は、まずは婦人科を受診しましょう。ドラッグストアで売っている鎮痛剤を買い続け、飲み続けていては解決しません。でもやっぱり婦人科、ハードル高いわーという気持ちもわかります。

そこで利用したいのが、2年に一度の婦人科検診。子宮頸がん検診と乳がん検診です。

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生理痛を放っておかないこと!

■プロフィール

妊活の賢人 笛吹和代

働く女性の健康と妊活・不妊に関する学びの場「女性の身体塾」を主宰する「Woman Lifestage Support」代表。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。臨床検査技師でもある。化粧品メーカーの開発部に勤務中、29歳で結婚。30代で不妊治療を経て出産。治療のために退職した経験から、現在は不妊や妊活に悩む女性のための講座やカウンセリングを行なっている。著書に『あきらめない妊活〜キャリアと不妊治療を両立させる方法』がある。