サンイーグル装身具が入居しているビル

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 サンイーグル装身具(株)(TDB企業コード:980671813、資本金1億円、東京都台東区柳橋2-19-8、代表渡邉敬子氏)は、2月19日に事業を停止し、事後処理を出縄正人弁護士(東京都新宿区左門町3-1、スプリング法律事務所、電話03-3352-8500)ほか3名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1916年(大正5年)創業、52年(昭和27年)1月に法人改組。カフリンクス(カフス)やネクタイピン、ループタイなど装身具の販売を行っていた。「LANVIN(ランバン)」や「KATHARINE HAMNETT(キャサリンハムネット)」「pierre cardin(ピエールカルダン)」など国内外で知名度のあるライセンスブランドを取り扱っていたほか、自社ブランド「sun eagle 1916」を展開していた。全国の大手百貨店を販売先として、一部百貨店には自社販売員を派遣していた。創業時より一貫して装身具を扱い、業界内でも老舗企業として知名度を有し、2009年7月期には年売上高約8億5000万円を計上していた。

 近年は、消費低迷による百貨店の苦戦に加え、クールビズの浸透によりネクタイピンの需要が大幅に減退。業績をけん引していたブランドとのライセンス契約が終了するなど業況が悪化していた。その後、本店不動産の売却や自社ブランドへの集約など再建を図ってきた。しかし、得意先の百貨店の閉店もあり販売先が減少するなか、昨年に入り新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、百貨店の臨時休業や営業時間の短縮、テレワークの普及による需要の減退などで売り上げが大幅に落ち込み、2020年7月期の年売上高は約2億1400万円にとどまっていた。新型コロナ関連の緊急融資など金融機関からの支援を受けながら、事業を継続してきたが、ここにきて今回の事態となった。
 
 負債は約4億円。