ガソリン車廃止の日産新型「ノート」 元祖ハイブリッド専用車「アクア」との違いは?

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新生ハイブリッド「e-POWER」と元祖ハイブリッド「THS II」

 日産が、コンパクトカー「ノート」を9年ぶりにフルモデルチェンジすることを発表。全車e-POWER搭載モデルとなります。

 現在販売されている、全車ハイブリッドモデルのコンパクトカーといえばトヨタ「アクア」ですが、この2台にはどのような違いがあるのでしょうか。

日産 新型「ノート」に搭載される第2世代のe-POWER

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 初代ノートは2005年1月、「これまでのコンパクトカーになかった爽快な走りと、使いやすい装備で自在に楽しめるコンパクトカー」をコンセプトに発売され、15年間で累計146万台もの販売を記録した人気モデルです。

 そして2012年9月に2代目が発売され、さらに4年後の2016年11月にはe-POWER搭載モデルが追加されました。

 このe-POWER搭載モデルは、エンジンとモーターを搭載したハイブリッドモデルなのですが、エンジンでもモーターでも走れるという一般的なハイブリッドモデルとは違い、エンジンは発電専用。走行は100%モーター駆動で、EVならではの力強くレスポンスの良い加速と、優れた静粛性を実現したことで、2018年の登録車販売台数No.1を獲得しています。

 そんなハイブリッドともEVともいえるパワートレインが、e-POWERなのです。

 新型ノートでは、そのe-POWERを第2世代へと進化。2020年7月にワールドプレミアされた日産初のクロスオーバーEV「アリア」と一貫性を持った、先進性のある外観デザインとなりました。

 ボディサイズは、全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm-1520mmです。

 大幅にパワーアップした第2世代のe-POWERは、モーターとインバーターを刷新。1.2リッター直接3気筒エンジンを発電に使い、最高出力116馬力を発揮するモーターが採用されています。

 なお、モーターは先代ノートに比べ、トルクが10%、出力が6%向上しており、よりパワフルで気持ちの良い発進加速と、中高速からの追い越しでの力強い加速感を実現しています。

 また、インバーターは、第1世代よりも40%の小型化と30%の軽量化を実現。さらにエンジンの効率も高められたことで、加速性能だけでなく燃費の向上もおこなわれ、WLTCモード燃費は28.4km/Lから29.5km/Lとなっています。

 一方、アクアはコンパクトハイブリッドカーとして2011年に登場。9年目を迎える現在でも、登録車販売台数ランキングでは安定して上位にランクインするなど、根強い人気を誇っています。

 パワートレインは、全車1.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドモデルで、トヨタのハイブリッドシステム「THS II」が搭載されており、カタログ燃費はWLTCモードで27.2km/Lから29.8km/Lです。

 アクアは2011年の発売以来、フルモデルチェンジがおこなわれていませんが、発売時から完成度が高く、マイナーチェンジを繰り返しながら、年々熟成が進められています。

 ボディサイズ(クロスオーバー除く)は全長4050mm×全幅1695mm×全高1455mmです。

 価格(消費税込)は、現在発表されている新型ノート(2WD/Sグレード)が202万9500円から、アクア(Lグレード)が181万8300円からと、エントリーグレードで約21万円の差となっています。

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 ハイブリッドというよりEVのイメージが強められての発表となった新型ノートは、第2世代となったe-POWERのさらなる進化に大きな期待が寄せられます。

 一方で、9年目を迎えたアクアは、長年の熟成で得た信頼度と安心感で多くのファンの心を掴んでいるモデルです。さらに、フルモデルチェンジを期待せずにはいられない時期に差し掛かっていることも事実です。

 そうなると、新生ハイブリッドのノートか元祖ハイブリッドのアクア、どちらのモデルも今後の進化に注目せずにはいられません。