神戸で3年目を迎えたイニエスタがイタリア紙のインタビューに応じた。(C) Getty Images

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 アンドレス・イニエスタが日本のクラブでプレーする――当初は夢物語にも思われた移籍が実現したとき、世界の人々は驚いた。そして、イニエスタ自身はJリーグを戦ってみて、日本のサッカーに驚いたという。

 バルセロナでリオネル・メッシらと黄金期を築き、スペイン代表で欧州と世界の頂点に立ったイニエスタ。イタリア紙『Corriere dello Sport』のインタビューで、キャリアの終盤に日本を選んだことについて、イニエスタは「条件のひとつは、バルサと対戦しなくていいことだった」と振り返っている。

「欧州の別のチームでプレーするのは無意味だっただろう。自分を強く信頼してくれたクラブにすべてを尽くしたと分かったから去った。異なる国で異なるサッカーを試したかったんだ。サッカー選手として学び、成長し続けたかった。それに、特に子どもたちにとって大切になるであろう、家族としての経験をしている」

 新型コロナウイルスが欧州で猛威を振るうなか、母国から遠く離れた極東の地にいたイニエスタは「自分や妻、友人の家族がいるスペインのことを特に考えて、すごく心配だった」と語った。

「ここ日本ではすべてがとてもコントロールされていた。欧州が経験したようなことはまったくなかったよ。つねに状況がコントロールされていたんだ」
 
 以前と異なり、イニエスタは引退後の指導者転身を考えていることを明かしてきた。だが、今はまだ、Jリーグでの戦いに集中しているようだ。イニエスタは「監督にトライするだろう。でも、まだ少しかかるだろうね」と述べた。

「調子は良いし、幸せだ。まだプレーしたい。このリーグは僕を驚かせてくれた。とても競争的だよ」

 7月4日の再開初戦、ヴィッセル神戸はホームでサンフレッチェ広島に0-3と手痛い黒星を喫した。イニエスタは巻き返しに意気込んでいるはずだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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