巣ごもり生活だからこそ、141gの軽量大画面スマホ シャープ「AQUOS zero2」を使いたい

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携帯通信業界では5Gサービスがスタートし、その通信速度や可能性を謳うテレビCMも放送されるようになった。

ただ、2020年3月末の時点で5Gの電波をつかめる場所が限られている。勝手な妄想だが5Gエリアは、東京であればまずは都心をカバーして、徐々にエリアが広がっていくものだろうとイメージしていたのである。それは、4G(LTE)のスタート時がそのようなエリア展開だったからである。

実際の5Gは、サービスに対応した5Gエリアではなく、狭い範囲でつながる5Gスポットというものである。言ってしまえば、5Gで繋がる場所は街角のある一点のみで、エリアとして展開されるにはまだまだ時間がかかりそうなのだ。
さらに現在は新型コロナウィルス感染症の対策として不要不急の外出自粛ということもあり、5Gを体験することもままならない状況である。

本来ならば、5Gをいち早く体験できるということが最新の5G対応スマートフォンの魅力である筈なのだが、それを体験できないことでその良さをアピールできていない状況である。性能としてはパワフルな最新のチップセットを搭載し、快適操作と最新のカメラ機能を搭載するなど、次の世代のスマートフォンのスタンダードとなりそうな要素が盛り込まれている。

一方で、多くのユーザーは、高価な最新ハイエンドスマートフォンよりも、普段使いの機能を盛り込んだ購入しやすい価格のモデルや、ちょうどいい機能で使い勝手のよいモデルが求められている。




今回は、5G対応ではないが今年1月に発売となったシャープ製スマートフォン「AQUOS zero2」の実機における、ハイエンドながら親しみを感じるこのスマートフォンの使い勝手をレポートしたいと思う。

AQUOS zero2の発表は、さかのぼること2019年の9月。
当時は、スマートフォンの高性能化、大容量バッテリーの搭載、映像美を追求した大画面、ガラスや金属フレームなど外装素材の高級化により、技術的に薄くはなったが重量だけは増える傾向にあった。

そこでシャープが目を付けたのが、軽さの追求だ。
モバイル機器において、軽ければ使っていて疲れないし、持ち歩きも楽、ケースを付けても軽いのでアクセサリの選択肢も広くなる、そしてスタンドや車載のアダプターにも負荷をかけないなどメリットが多い。


発表時は143gだったが、製品ではさらに2g軽量化されている


多くのスマートフォンが160gから180g、なかには200gを超える製品もある。そのような中でAQUOS zero2の重さは約141g、本体の大きさから想像する重さよりも軽く、手に持つと思わず笑ってしまうほどだ。

スマートフォンを片手で持って親指で画面上部をタップしようとする場合、端末の保持が不安定になる。
そんなとき、本体が軽いと左右で支える指への負荷が軽減されるため、肉体的にもそして精神的にも楽であり、その点はとても良いと感じた。

暇つぶしに寝ながら操作するような場合でも軽いので疲れない。AQUOS zero2以外に、140g以下のスマートフォンもあるが、AQUOS zero2は約6.4インチの大画面でこの軽さを実現している。一回り画面サイズが小さいモデルよりも、AQUOS zero2の方が軽いのである。

大画面なのに軽量な本体は、ゲームとの相性も良い。
動画視聴なら、スマートフォンを置いて長時間観るという使い方もできるため、重さが気にならないが、ゲームは手で保持しながら遊ぶ必要があるため軽さは重要だ。また、敵を素早く見つける必要があるバトルロイヤルゲームにおいては、大画面が必須であり、そして軽いことはゲームとの相性が良いのは間違いない。

一方で、ゲームの場合はハイパフォーマンスが要求されるためバッテリーの消費も大きい。バッテリー残量が少ない場合は充電しながらプレイすることもあるだろう。しかしながら、充電しながらプレイすることはバッテリーを劣化させる原因の一つでもある。

充電時の熱はバッテリーの劣化だけではなく、スマートフォンの動作やパフォーマンスにも影響を与える。

というのも、スマートフォンは火傷や火災にならないよう温度センサーを搭載している。主な発熱源は、バッテリーなどの電源関連機器、そしてCPUや画像処理を行うGPUを一つにまとめたチップセットだ。各所に搭載されたセンサーによって高温になる前に、チップセットの性能を落としたり、バッテリーの充電を一時的にストップしたりする。

ゲームを遊んでいると、突然動きがカクカクして見えるときは、高温になる前にチップセットが性能を落としているのである。また、充電しようとしても電池アイコンに充電マークがつかない場合も、故障ではなく本体が熱くなりすぎていることが原因の場合もあるので、しばらく利用を控えて熱が逃げてから充電すると良いだろう。




AQUOS zero2は充電時の発熱を抑えるために、通常1つだけの充電ICを2つに分けて搭載することで、充電の負荷を分散して発熱をしないよう工夫をしている。

こうすることでバッテリーの劣化を抑えることができると同時に、充電しながらゲームや動画を再生しても、熱によるパフォーマンス低下も回避できるのである。

普段は持ち歩きや使いやすさからコンパクトで使いやすいスマートフォンを選ぶのだが、新型コロナウィルス対策のための外出自粛におけるコンテンツ消費が多くなってくると、大画面スマートフォンの使い勝手が良いことを改めて思うようになった。

調べ物をする際やショッピングでは、大きな写真がみられること、1画面に多くの情報が表示されること、そしてそれが読みやすいこと、これが使い勝手の良さにつながる。

そして動画配信サービスや、オンラインゲームなど楽しめるコンテンツは沢山ある。

AQUOS zero2は、軽量化との兼ね合いなのかバッテリー容量が3130mAhと、大画面フラグシップモデルとしては心許ないが、コンテンツをもっと観たいと思った際に、充電しながらでも思う存分楽しめるのはなかなか良い。




スマートフォンの選択肢は、最新の5Gをいち早く体験できるモデル、最新のカメラやデザインのフラグシップモデル、ゲームを楽しむためのハイパフォーマンス端モデル、そして購入しやすい価格帯のモデルなど増えている。

ここに、コンテンツとの相性が良い軽くて大画面というモデルも加わって欲しいところである。


執筆  mi2_303