外国人が見た日本の職場。「定時になったのに誰も席を立たないのでびっくり」「きちんと給料日に支払われる」

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 日本の働き方のおかしなところが一番見えているのは、外国人労働者かもしれない。株式会社JapanWorkが、「日本の働く現場が変えるべき/改善すべき所」というアンケートを実施している。

◆1位は意外にも履歴書?
 
 本アンケートは日本に住む外国人126人に1月29日から2月6日にかけて実施。計32ヵ国の人が回答している。

 アンケートに回答した人の国籍ではフィリピンが最も多く全体の31%、次いでネパールの18.3%、スリランカの10.3%となっている。なお、その他が31.7%となっており、回答者が少数の国も多数を占めている。

 「日本の働く現場が変えるべき/改善すべき所は?」という質問に対して、意外にもというべきか「履歴書の書き方」が21.4%で1位となっている。コメントでは、「漢字を使うことが難しい」(フィリピン出身/30代)や「細かな書き方が分からない」(インド出身/40代)といった言葉の問題が原因としてあげられている。

 日本人の感覚としては、履歴書以上におかしい点があると思う人が多数だろう。しかし、理由を見ると1位にも頷けるのではないだろか。言語の壁が日本で働く場合の入口で履歴書という形で立ちはだかっている。

 「履歴書の書き方」が1位というのは外国人だからこそとも言える結果だったが、2位以下には日本人も納得の回答が並んでいる。

◆外国人から見てもおかしい日本の働き方

 2位は19.8%で「業務内容の完全なマニュアル化」。日本の職場における%業務内容の曖昧さに不満を抱いている人が多いようだ。「今の職場は、私が何をしたらいいのか明確な指示がないので困っている」(モンゴル出身/10代)というコメントからもわかるように、個々の職場で頭を悩ませている人は少なくない。

こうした状況に対し、「日本語が難しく、口頭だけでの指示では分からない事があるがマニュアル化すればミスが減ると思う」(フィリピン出身/20代)とマニュアル化を提案する人もいた。

 3位は「昇給制度」の15.1%%。日本でこれまで一般的であった年功序列制度に対する批判が向けられている。「明確な昇給システムは、生産性も上げると思う」(ベトナム出身/30代)という辛口な意見も。%
 次いで4位は14.3%の「職場環境」、5位は7.9%で「仕事量」。日本人でも辟易する労働時間の長さには、外国人労働者も同様に否定的だ。

 「定時になったのに誰も席を立たないのでびっくりした。(中略)残業が当たり前なのは変えるべき」(フィリピン出身/30代)や「正確な勤務時間を記載すべき。私はサービス残業はしない」(アルゼンチン出身/20代)というように日本独自とも言えるような残業文化に懐疑の声が集中している。

◆日本で働くメリットは?

 上記のようにおかしなところが少なからずある日本の労働環境であるが、では外国人労働者は日本で働くことにどんなメリットを感じているのだろうか。「日本で働くことのメリットは何ですか?」という質問への回答を紹介したい。

 1位は「新しい友人・知人を作る事」で37.3%。技能の習得や金銭的な面よりも、人との出会いを求めている人が多いという結果となった。日本での出会いに大きなメリットを感じている人が多いということは、嬉しい点ではないだろうか。

 そして2位に「お金を稼ぐ・貯金する事」で27.8%、3位に「言葉や文化を学ぶ事」で 20.6%と続いている。この内、2位の「お金を稼ぐ・貯金する事」の詳細がなかなか興味深いものとなっているので詳しく紹介したい。

◆月収15万円以下で満足が約半数

 2位の「お金を稼ぐ・貯金すること」に寄せられたコメントを見ると、「母国より80%も高い給料を払ってくれる」(フィリピン出身/40代)や「日本では一人で生活しながら貯金も出来る。母国で同じ額を稼ぐ事は不可能だ」(ブラジル出身/30代)などの金銭面で満足しているコメントが寄せられている。

 金銭に満足している人は待遇のよい企業で働いているのかというと、必ずしもそうではないことが次の質問から伺える。

 「最低限必要な月収はいくらですか?」という問いに対して、42.9%と約半数が15万円以下と回答している。月の収入が15万円以下で満足できる日本人は多くはないだろう。少なくとも約半数の人が15万円以下で満足とは答えないだろう。

 「日本人は優しく、交通費も支給されきちんと給料日に支払われる」(キルギス共和国/30代)というコメントもあり、労働した分がきちんと給与として支払われることが常識ではない国もまだあるようだ。

 日本の労働環境は改善しなければならない点も多々あるだろうが、外国人労働者から見ると自国よりも優れている点もあるようだ。日本で働く外国人にとって「来てよかった」と思われるような労働環境、社会であってほしい。

<文/菅谷圭祐>

【菅谷圭祐】
大学受験情報誌、IT情報サイトなどでライター経験を積み、2018年よりフリー。最近の趣味は休日の農業、リサイクル業も兼業。