北朝鮮の朝鮮中央テレビが27日、特別番組で感染の予防法を詳しく伝えた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

写真拡大

【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の当局者は28日、中国・湖北省武漢市で発生して感染が急拡大している新型コロナウイルスによる肺炎について、北朝鮮が開城の南北共同連絡事務所の韓国側関係者に対し、マスクを着用するよう要請したと明らかにした。

 また、同日から訪朝する人に対し、発熱の有無を検査していると説明した。これまでは北朝鮮から戻る人のみに検査を行っていた。

 韓国では27日までの旧正月連休が終わり、開城にある南北共同連絡事務所の常駐職員は28日に職場に戻った。その際に北朝鮮の検疫手続きに変化があったかとの問いに対し、この当局者は特別な動きは把握していないと答えた。

 ウイルスの流入阻止に向けた北朝鮮の措置に関しては、「北と中国の間で交通、航空(機の運航)は今できないようになっているらしい」とし、引き続き状況を注視すると説明した。

 一方、このほど公の場に6年4カ月ぶりに姿を見せた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の叔母、金慶喜(キム・ギョンヒ)氏に関しては、「肩書を確認する必要がある」と述べた。

 同氏は国家転覆を企んだとして2013年12月に処刑された張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の妻。統一部は15年に刊行した北朝鮮の主要機関・団体の人名録で、全リストから慶喜氏の名前を削除し、役職をすべて解任されたとの見方を示していた。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は今月26日、金委員長が25日に平壌で旧正月を祝う記念公演を鑑賞し、慶喜氏が同席したと報じた。