沖縄セルラースタジアム那覇でカナダ戦に臨んだ侍ジャパン【写真:Getty Images】

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試合前に選手を集め「みんなで国旗を見て国歌を歌おう」と伝えた

 10月31日に沖縄・那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019」カナダ戦を戦った野球日本代表「侍ジャパン」。11月2日(日本時間3日)に開幕する「第2回 WBSCプレミア12」(テレビ朝日系列で放送)に向けての貴重な実戦機会は5-6で敗れる結果となった。

 この日の試合前、侍ジャパンの面々はある“出陣の儀”を行った。試合前のセレモニーが行われ、国歌斉唱の時だ。これまではそれぞれが帽子を胸に当てたり、目を閉じたりと、思い思いのスタイルでこの時を迎えていたが、この日は選手全員が国旗に視線を送り、そして国歌を歌っていた。

 試合後、稲葉篤紀監督はこの意図をこう明かした。「今日、練習前に全員集合してもらって、国歌を歌おうと。シーズン中には目を瞑る選手もいて、いろいろなルーティンはあるんですけど、我々はジャパンとして、日の丸を背負って戦うのだから、みんなで国旗を見て国歌を歌おうと伝えました」と、試合前練習の直前に選手に伝えたという。

 様々な競技で日の丸を背負う選手たちが国歌を歌う姿に感銘を受けた稲葉監督。「いろんなスポーツの競技を見て、選手が歌っているのを見て非常に心打たれましたし、これから戦うぞというのを感じまして、これは野球もやるべきだと思った」。この日のカナダ戦は惜しくも敗れたものの、あくまで目標は「プレミア12」制覇と東京五輪の金メダルにある。日の丸を背負う選手たちが心を1つにして、世界一を勝ち取ってもらいたいものだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)