柳ゆり菜さん

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 ドラマ「べしゃり暮らし」などで活躍中の女優・柳ゆり菜さんがヒロインを務める映画「東京アディオス」。同作は「地下芸人の帝王」と呼ばれる横須賀歌麻呂(本人)は、お笑いライブの合間にティッシュ配りのバイトをして生計を立てています。横須賀の原動力は、人を笑わせたいという衝動と1人の女性ファン(柳さん)。彼女の応援で単独ライブを成功させようとしますが、過酷な現実に追い詰められていく、妄想スペクタクル作品です。

 オトナンサー編集部では、柳さんにインタビューを実施。オファーの感想や芸人に対する見方、理想の女優像などを聞きました。

触れたくないものに注ぐエネルギー

Q.オファーを受けていかがでしたか。

柳さん(以下敬称略)「とても攻めた作品だと思いました。ですが、真剣に作りたいと大塚恭司監督に言われ、さらに、スタッフさんや芸人さんに面白い人が集まっているので、そういう要素にもに引かれました。人があまり触れたくないものにそれほどエネルギーを注げるなんて、面白い映画だと思いました」

Q.演じられた役はどんな女性ですか。

柳「横須賀歌麻呂さんの夢を応援してくれる女性です。あんなに小さな劇場で、横須賀さんは下ネタのライブをしているわけじゃないですか。それを肯定してくれる女性って本当に深い女性だと思います。でも、非現実的な女性だとは思われたくなかったので、その点も意識して演じさせていただきました。普通のおとなしそうな女性でも下ネタで笑ってもいい、小さな劇場に夜な夜な見に行ってもいい、という気持ちで演じました」

Q.横須賀さんは劇中と同じような方でしたか。

柳「すてきな方です。役のときはスイッチが切り替わったようにキャラクターに入り込まれていますが、全体的に腰が低く優しい方です。私が全然気にしていなくても発言を謝りにきてくださったりと、丁寧に接してくださいました」

Q.芸人さんの見方は変わりましたか。

柳「元々、芸人さんへのリスペクトはありました。バラエティーへ出させていただいた際も、よく助けていただいています。『べしゃり暮らし』で芸人役を演じさせていただき、その難しさもを痛感し、尊敬の度合いが高まりました」

Q.今回の役で意識したことは。

柳「母性です。横須賀さんの理想を演じていますし、魅力とは何だろうと考えたときに、女性の一番の魅力は母性だと思いました。私の中にある母性を全部出そうと思いました」

Q.劇中、横須賀さんにはつらいことが起こりますが、柳さんはつらいことがあったとき、どう乗り越えていますか。

柳「行動を変えます。うまくいかないときは、それは間違っていると神様が知らせてくれていると考えています。何かが間違った方向に行ってるから、つらいことが起こると考え、自分の行動を変えたら違う方向に向いて、よくも悪くも違う結果になると思うので行動を変えるようにしています」

Q.理想の女優像は。

柳「載っているだけで作品を見てもらえる女優になりたいです。皆さんに女優として信頼されたいです」

Q.オフの日の過ごし方を教えてください。

柳「カフェに行きます。そこで、小説や英語の教材を持っていって、逃げられないようにして勉強します。小説は家族愛や恋愛の話をよく読んでいます」

 映画「東京アディオス」は10月11日からシネ・リーブル池袋で公開。