小型車の命運を握る“東北のトヨタ”、「シエンタ」の改善がスゴイ!
TMEJは2012年に関東自動車工業、セントラル自動車、トヨタ自動車東北の3社が統合して設立された。中部、九州に次ぐトヨタの国内拠点として小型車「ヴィッツ」やミニバン「シエンタ」などを生産している。
改善活動を支えるのが、テコの原理や重力など自然エネルギーを利用した「からくり」だ。製造現場の全員を対象としたからくりの認定制度などで、からくりの導入を推進。改善項目は9月時点で139件に上る。高価な設備を導入しにくい小型車の生産ラインだからこそ、知恵と工夫で生産効率を高める土壌を育んできた。
例えばシエンタの生産工程では、部品取り付けのためにバックドアを開ける作業がある。ここでは車体とドアの間に氷のうを差し込み、空気で膨らますことでドアが自動で開く仕組みを採用。担当者が1日当たりドアを300回開ける作業をゼロにした。
自動運転や電動化など、100年に一度の大変革期を迎えた自動車業界。それでも宮内社長は「新技術がいかに進歩・普及しても、モノづくりというリアルな世界は決してなくならない」と言い切る。地道に鍛え上げてきた現場力を武器に、新たな時代を駆け抜ける。
(名古屋編集委員・長塚崇寛)
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