消費増税前、“6割の人”が駆け込み購入しようと思っているものは?

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日本FP協会は、全国の20代〜60代の男女を対象に「消費増税と家計の見直しに関する意識調査」を実施し、1,200名の集計結果を公開しました。

消費増税に関する認知状況

まず、“今年の10月から消費税が上がるということ”を「知っていた」と回答した割合(以下、認知率)をみると、96.8%でした。まもなく増税が行われることについては、大多数が知っているようです。世代別にみると、認知率が最も高くなったのは60代(99.2%)でした。

次に、“消費増税後も一部の商品は税率が8%に据え置かれること”では、認知率は87.5%と、“軽減税率”についても知っているという人が大半。世代別にみると、認知率は若い世代ほど低い傾向がみられ、20代では76.7%となりました。

軽減税率の認知状況

消費増税時に導入が予定されている軽減税率については、対象となる品目が限定されており、どの品目が対象となるかを認識しておくことが大切です。では、品目によって正しく認識されている割合に違いはあるのでしょうか。

軽減税率の対象品目のうち、対象になると正しく認識されている割合が高いのは「食品」

軽減税率が導入されることを知っていた人(1,050名)に、軽減税率の対象になっている品目と対象になっていない品目をまとめて提示し、そのなかでどの品目が軽減税率の対象になっていると思うか聞きました。

・軽減税率の対象となる品目が “正しく” 認識されていた割合

まず、【軽減税率の対象となっている品目】についてみると、対象になると正しく認識されていた割合は「食品」(80.1%)が最も高く、続けて「飲食店でのテイクアウト」(53.2%)、「飲料(酒類除く)」(43.0%)、「定期購読の新聞」(20.6%)、「出前や宅配の食事」(16.9%)が続きました。

対象になると正しく認識されていた割合が最も高い「食品」(80.1%)と最も低い「出前や宅配の食事」(16.9%)とでは63.2ポイントの差が開く結果となりました。

軽減税率対象外なのに、対象だと誤って認識されている割合が高いのは「日用品」

・軽減税率の対象となる品目が “誤って” 認識されていた割合

逆に、軽減税率の対象となっていないにもかかわらず、対象になると誤って認識されていたのはどのような品目なのでしょうか。

提示した選択肢のなかで、【軽減税率の対象となっていない品目】について、対象になると誤って認識されていた割合をみると、「日用品」(18.3%)が最も高く、以降、「飲食店での食事」(14.5%)、「医薬品」(11.8%)が続きました。

軽減税率対象外のうち、対象にしてほしい品目TOP2は「日用品」「医薬品」

・軽減税率の対象にしてほしいと思う品目(複数回答)

全回答者(1,200名)に、軽減税率の対象にしてほしいと思う品目を聞いたところ、「食品」(69.3%)が最も高く、次いで「飲料(酒類除く)」(54.7%)、「日用品」(53.8%)、「医薬品」(50.3%)、「飲食店での食事」(44.6%)となりました。

食品や飲料など既に軽減税率の対象となっている品目のほか、日用品や医薬品といった普段の生活と密接に関わる品目が上位になりました。

消費増税前の駆け込み購入・買いだめ

「消費増税前、駆け込み購入や買いだめをしようと思う」全体の37%、女性では43%

・消費税が増税される前に、駆け込み購入や買いだめをしようと思うか?

全回答者に、消費税が増税される前に、駆け込み購入や買いだめをしようと思うか聞いたところ、「そう思う」は36.8%、「そう思わない」は63.2%。男女別にみると、駆け込み購入や買いだめをしようと思う人の割合は、男性31.2%、女性42.5%と、女性のほうが10ポイント以上高くなりました。

消費増税前に駆け込み購入や買いだめの実態

増税前に駆け込み購入や買いだめをしようと思っているもの、「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」が約6割

・消費増税前に駆け込み購入・買いだめをしようと思っているもの(複数回答)

どのようなものが駆け込み購入・買いだめの対象として考えられているのでしょうか。

消費増税前に駆け込み購入・買いだめをしようと思っている人(442名)に、駆け込み購入・買いだめをしようと思っているものを聞いたところ、1位「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」(61.3%)、2位「シャンプー・コンディショナー」(57.0%)、3位「インスタント食品」(54.5%)、4位「飲料(酒類除く)」(37.3%)、5位「缶詰」(36.7%)となりました。

日常的に使用する消耗品や飲料、長期保存が可能な食品を買っておこうと考えている人が多いようです。男女別にみると、「化粧品・美容用品」は男性10.7%、女性45.9%と、女性のほうが35.2ポイント高くなりました。

・前回の消費増税の際、増税前に駆け込み購入や買いだめをしたか?

全回答者(1,200名)に、前回の消費増税(2014年4月、5%→8%)の際、駆け込み購入や買いだめをしたか聞いたところ、「した」は27.8%、「していない」は72.2%と、実際に駆け込み購入・買いだめをしたという人は少数派だったということがわかりました。

・消費増税前に駆け込み購入・買いだめをする必要がなかったと思うもの(複数回答)

駆け込み購入や買いだめをしたものの、後で振り返ると“必要がなかった”といったものはどのようなものなのでしょうか。

前回の消費増税の際、消費増税前に駆け込み購入・買いだめをした人(334名)に、消費増税前に駆け込み購入・買いだめをする“必要がなかった”と思うものを聞いたところ、1位「インスタント食品」(31.4%)、2位「冷凍食品」(18.3%)、3位「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」(17.1%)、4位「飲料(酒類除く)」(15.9%)、5位「酒類」(15.0%)でした。

今回の消費増税前に駆け込み購入・買いだめをしようと思うものを聞いた結果と同様、長期保存の利くものが上位にあがる結果となりました。本当に駆け込み購入や買いだめをする必要があるか、必要性を見定めてから買うことが大切だといえそうです。

「消費増税と家計の見直しに関する意識調査」
期間:2019年7月30日〜7月31日
対象:全国の20代〜60代の男女1200名
調査方法:インターネットリサーチ

(マイナビウーマン編集部)