11日午前10時25分頃、JR長崎線浦上―現川うつつがわ間の長崎トンネル(全長約6キロ、長崎市)内で、長崎発博多行き特急「かもめ16号」(6両編成)が、異音を感知したため緊急停止した。

 乗務員らが確認したところ、トンネルの真上で掘削工事を行っていた機材が天井部を突き抜け、先頭車両の左側面などにぶつかったことが判明した。乗客約150人にけがはなかった。

 JR九州などによると、ぶつかったのは棒状の金属製掘削機材で、十数メートル上の地上から伸びていた。トンネルの天井には直径15センチの穴が開いており、先頭車両以外にも損傷した車両があるという。

 掘削工事は鉄道・運輸機構が発注。現場周辺では、九州新幹線長崎(西九州)ルート関連の建設工事に伴って一部の井戸で水が減っており、対策として井戸の試掘を行っていた。車両と接触した後、掘削機材を引き上げたという。

 機構側も施工業者も図面上、掘削場所はトンネルにかからないという認識だったといい、同機構は「一歩間違えば大事故につながる可能性があり、深刻に受け止めている。原因究明を徹底的に行い、再発防止のための対策を検討して安全な施工に努める」とのコメントを出した。

 JR九州は事故の約2時間後、車両を現川駅に移動させ、用意したバスで乗客を運んだ。穴をふさぐなどの応急措置を行い、約5時間45分後に順次運転を再開した。この事故の影響で、特急・普通列車の計39本が運休するなどし、約6000人に影響が出た。