実証に挑む
 世界初の商用量子コンピューターとして、Dウエーブが「量子アニーリングマシン」を発表したのが11年。128量子ビット機からスタートし、13年に512量子ビット、15年に1152量子ビット、17年に2048量子ビットと、確実に発展してきた。

 ただ、Dウエーブを使ったアプリ開発に先行して取り組む企業はまだ少ない。マシンの中身を踏まえながら、実証実験に挑んでいるのが現状だ。「Dウエーブの最新機種は2048量子ビットといっても、全てのビットがつながった全結合では64ビットしか使えず、計算規模はまだまだ小さい」といった指摘もある。

 戸川教授は「量子アニーリングで何ができ、何ができないか。企業はそこを見極め、宝の山をうまく見つけ出すことが重要」と指摘する。その上でオープン&クローズド戦略の重要性を強調。その中で「オープンを請け負うのが大学だ」と語る。

連載・次世代計算機「量子アニーリング」の進展(全5回)
[https://newswitch.jp/p/18251{【01】量子コンピューティングは日本が世界をリードできる分野だ(2019年7月2日配信)}]
[https://newswitch.jp/p/18264{【02】量子コンピューティング「イジングマシン」が解決する課題(2019年7月3日配信)}]
[https://newswitch.jp/p/18281{【03】量子コンピューティング、早大が開発する「共通ソフトウェア基盤」の役割(2019年7月4日配信)}]