香港で、「逃亡犯条例」に対する抗議デモに向けて集まった人々(2019年6月16日撮影)。(c)Dale DE LA REY / AFP

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【AFP=時事】(更新)デモ隊と警官隊の間で異例の衝突が発生した香港で16日、中国本土への犯罪容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」をめぐり、数万人規模の新たなデモが決行された。15日には香港の行政トップが同条例の改正を延期すると譲歩したにもかかわらず、住民たちの怒りは収まっていない。

 香港の行政トップである林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)長官は高まる圧力を受けて15日、市民感情について判断を誤ったとして「逃亡犯条例」改正の延期を発表。

 しかし改正案の破棄には踏み込まなかったため、同長官の譲歩は受け入れられず、デモ指導者らは同長官の辞任や改正案の完全撤回、警官が催涙ガスやゴム弾を先週使用したことに対する謝罪を求めた。

「改正延期は、キャリー・ラムが望めばいつでも改正案を復活させられるということだ」と、民主派活動家の李卓人(Lee Cheuk-yan)氏は危惧する。

 抗議デモの参加者らは16日、同長官にさらなる圧力をかけるべく、「邪悪な条例を破棄せよ!」と声を上げながら街路を行進。

 黒装束に身を包んだ参加者らは、主催者発表で100万人超が参加した1週間前の大規模デモと同様、香港島の公園から立法会(議会)へ向かった。

 香港での1週間にわたる騒動では、警察官22人を含む80人近くが負傷。15日夜には、建物上で数時間にわたり抗議活動を行っていた男性が転落して死亡した。

 この男性は、「中国の逃亡犯条例を完全撤回せよ。われわれは暴徒ではない。学生と負傷者を解放せよ」と書かれた横断幕を掲げていた。

 ショッピングモール「パシフィックプレイス(太古広場、Pacific Place)」前には多くの人が列をつくり、花や追悼メッセージを手向けた。

【翻訳編集】AFPBB News