本物の笹かまぼこ(左)そっくりの笹かまギター(右)

写真拡大

宮城県仙台市の中心部にある「山野楽器仙台店」では、ショーケースに入った巨大な「笹かまぼこ」が出迎える。

ここは楽器店なのに、なぜ宮城の名物グルメが置かれているのか。よく見ると、6本の弦がピタリと張られている。そう、これは笹かまぼこ型エレキギターなのだ。

実際にバーナーで「焼き入れ」 再現度の高さにビックリ

楽器販売チェーンの山野楽器(東京都中央区)が開発した「笹かまギター」は、ギター本体の「ボディ」と言われる部分と上部の「ヘッド」と言われる部分にそれぞれ笹かまぼこがデザインされている。

白く面長なボディには表面、裏面ともに茶色い焼き目が入っている。実際にバーナーを当てて焦がしたもの。近づくと、まるで今にも魚の香ばしさが漂ってきそうだ。

笹かまギターの制作協力者となった阿部蒲鉾店(宮城県仙台市)の看板商品「阿部の笹かまぼこ」を「笹かまギター」の横に並べてみた。ボディの部分はおおよそ20倍ほどのスケール差があるが、サイズ感を除けば、少しいびつな楕円形といい、シンメトリックな焼き目といい、再現度の高さが更によくわかる。

店頭で展示される笹かまギターは「写真撮影OK、SNSへの投稿歓迎」。記者が訪れた2019年4月29日にも、ギターの前に立ち止まって写真を撮る人の姿が見られた。

なお、笹かまギターは、れっきとした「商品」だ。価格は75万6000円(税込)で、1本190円で買える「阿部の笹かまぼこ」と比べると、約4000倍高い。