日立の英原発撤退、「ガバナンスが効いている証拠」
日立は英国政府とともに中西部アングルシー島で原発2基の建設を計画し、20年代前半の運転開始を目指していた。ただ、安全対策の強化などで事業費が膨らんだ。電力会社などに出資を呼び掛けていたが交渉は難航。リスクを下げるため、英国の原発事業子会社、ホライズン・ニュークリア・パワーの出資比率を現在の100%から50%未満に引き下げ、子会社から外したい考えを示していた。
日立の中西宏明会長は18年12月に現行の枠組みでは「もう限界と英国政府に伝えた」と語り、追加支援を得られない場合の撤退を示唆した。10日の日英首脳会談後の記者会見ではメイ首相は「企業の商業的な判断となる」と述べ、追加支援に慎重な姿勢を示した。
日立は18年7月に、原発計画から撤退した場合の損失が最大で2700億円になると試算した。ただ、今回の日立の決断を市場は好感している。中断観測が広がった11日の同社の株価の終値は前日比8・6%上昇した。「政府の原発輸出戦略案件でも中断を合理的に判断できるのならば、ガバナンスが効いている証拠」(電機メーカー幹部)との声もある。
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