低収益から抜け出せ!キリンビバが捨てた「箱数主義」
現中計で低収益事業のレッテルを貼られ、構造改革が軌道に乗らなければグループのポートフォリオから外れる可能性もあった。15年度の営業利益率は1・5%。これを3%以上に引き上げるため、堀口は「利益と成長の両方を追う」方針を掲げた。
「とにかく社内のベクトルを合わせよう」。堀口は決断した。利益と成長の両方を追うため、ブランドの強化と収益の確立をテーマに掲げた。
ブランドでは全方位で取り組むのをやめ、維持するブランドのポートフォリオをつくる。そして「生茶」「午後の紅茶」「ファイア」の3ブランドの強化が決まった。
収益の確立はサプライチェーンマネジメント(SCM)コストを減らす。商品数が多く最小管理単位(SKU)は210に上っていたが、この大幅な削減に着手し、17年には142に減らした。また、販促用が多い大型ペットボトル商品を抑制し、小型商品に注力。廃棄費用や物流費を大きく削減できた。
16年度の営業利益率は4・9%と中計目標をクリア。17年度は7・6%(事業利益率)に達し、低収益から脱した。中計を前倒しで達成し、グループ内で先行して21年度への新中計を発表。事業利益率10%を目指す。
「飲料業界の海外プレーヤーは経営の一つのハードルが(事業利益率)10%だ。2ケタの利益にこだわる」と堀口は思いを込める。このため消費者の健康意識を踏まえブランドに健康領域を付加・強化していく戦略だ。
(文=敬称略)
