野村証券が50−60代の“金融教育”に力を注ぐ理由
野村証券では、これまで小・中学生や大学生など幅広い世代を対象に、金融や経済教育に取り組んできた。ただ、実際、投資家になるのは「定年前後で証券口座を開設し、投資を始める人が多い」(藤井公房経営役)という。
1回目の講義では、日本人は現金保有比率が高く、約6割が預貯金から投資に回すことを検討しながら、自信や確信のもてる投資しかしない傾向を紹介。50代では、ほとんどの人が老後に不安を抱いているものの、何も手を打てていない現状にも触れた。
今後、同アカデミーでは、資産承継のほか、介護、年金といったテーマも扱い、外部講師を招いての講義も行う。最終的には、受講者がライフプランニングや資産運用を自分の手でできるようにしてもらうことで、「貯蓄から投資」の流れを後押ししたい考え。
対面証券会社は、主力の顧客が70歳以上とされる一方、若年層はインターネット証券に流れがちなため、新たな顧客の確保が課題になっている。
一方、50―60代は退職金などによって今後の資産運用への関心が高まる世代と言える。アカデミーを通じて、顧客満足を高め、個人投資家の拡大につなげたい考えだ。
(文=浅海宏規)
