乾貴士(写真:gettyimages)

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7日放送、毎日放送「せやねん!」に、サッカー日本代表乾貴士が出演。ロシア・ワールドカップ(W杯)での活躍や、日本を沸かせたゴールを振り返った。

大会前の負傷で最初は歩くのも難しいほどの状態だったという乾は、当初は自分でも出場が「ほぼ無理」と思っていたという。だが、高校時代から世話になっているメディカルトレーナーの治療を受けて回復。大会には不安のない状態で臨めた。初のW杯だが緊張は「全然しなかった」という。

ベルギーとの決勝トーナメント1回戦で、日本は原口元気と乾のゴールで2点を先行。乾も「正直、ベスト8いける」と思ったそうだ。だが、2点リードという状況を「想定していなかった」という日本は、その後逆転負けし、惜しくもベスト16敗退となった。

それでも、乾自身は今大会で評価を大きく高めた。本人もベルギー戦のゴールは「今までで一番」だったと自負。「もうこれからないです」と、生涯一度のゴールだったと明かしている。

ただ、そのときの無回転シュートの蹴り方を問われると、乾は「ホンマにオレ、狙ってブレ球蹴ったことないです」と、じつは偶然だったと衝撃の告白。意識したシュートでなかっただけに、周囲から称賛されていることに「めっちゃ困ります」と困惑した。

2010年W杯で本田圭佑が無回転のFKを決めたことを振られると、乾は「マグレじゃないです。あの人は蹴れるんです」とコメント。それに対して自身のブレ球シュートは「ホンマにたまたま」と強調し、シュートを打ってから「無回転やなっていうのは見えてました」と述べて笑いを誘う。

だが、ビューティフルゴールだったことは変わらない。狙ったブレ球ではなかったという乾も、「打った瞬間に『あ、入るかも』という感覚はあった」と、手ごたえがあったことは確かだと明かした。

香川真司からパスを受けたときには、シュートを打つつもりだったという。前半も同様の形でシュートまで持ち込めず、ハーフタイムに東口順昭と「1本打ちたいな、どっかで」「後半、(パスを)もらったらすぐ打つわ」と話していたからだ。そして実際、得点した場面は後半最初のチャンスだった。

「ここまで代表で楽しかったのもあんまなかったんで、今まで」と、充実した様子の乾。今後については、「(代表)引退するとか、そういうのはまったく考えていない」としつつ、同じポジションに素晴らしい若手が少なくないため「まあ邪魔かなというのもありますし…」と述べている。

そのうえで、乾は「でも選ばれたときには、必死に頑張りたい」とコメント。4年後を目指すのかと問われると、「まあ、はい、静かに。ひっそりと」、穏やかな闘志をうかがわせた。