by Marten Bjork

Twitterはプラットフォーム全体の健全性を保つために、「インターネット・トロール(荒らし)」と呼ばれる部類のユーザーによるツイートを、リプライや検索結果ページに表示しないようにする方針であることを発表しました。

Serving Healthy Conversation

https://blog.twitter.com/official/en_us/topics/product/2018/Serving_Healthy_Conversation.html

Twitter will hide more bad tweets in conversations and searches - The Verge

https://www.theverge.com/2018/5/15/17352962/twitter-abuse-changes-ranking-tweets-conversations-search

Twitterのアカウントの約1%未満が、他ユーザーから「嫌がらせ行為」を報告されたことのあるアカウントだそうですが、こういったアカウントのほとんどはTwitterのポリシーに違反しているわけではないそうです。それでも、少なくない数のユーザーが他人が不快に感じるようなツイートを行っているということで、これに対処すべく、ポリシーに違反していないツイートでも他ユーザーに負の影響を与えるものはリプライ欄や検索結果ページで非表示とする方針であることをTwitterが明かしました。

Twitterはユーザーのツイートや検索ワードをランキング化しているのですが、これまではツイートのマイナス面を考慮することができておらず、世間に悪影響を及ぼすアカウントやボットアカウントなどの存在は半ば野放しにされてきました。しかし、従来よりもより広範な種類の情報を分析することで、ブロックされたりミュートされたり、嫌がらせ行為が報告されたりすることの多いユーザー、つまりは「荒らし」と思われるユーザーのツイートを、サービス全体で見えにくくするとのことです。

具体的にはIPアドレスをたどり、複数のアカウントを所持しているかなどを解析し、複数アカウントにログインしている場合は各アカウントでどのようなツイートを行っているか、どのようなツイートがブロックされたかなどを調べる模様。Twitterによると、ツイートそのものをサービス上から削除することはないそうですが、荒らしと認定されたアカウントのリプライなどはこれまでよりも見えづらい場所に格納されることとなるようです。



各ツイートをランク付けする新しいアプローチは既に試験導入されており、「嫌がらせ行為」と報告される数は8%減少したとTwitterは主張しています。

Twitterは嫌がらせ対策に捜査当局へ通報しやすい仕様に変更したり、特定キーワード・ハッシュタグ・絵文字などでフィルタリング可能にしたりと、さまざまな変更を行ってきました。今回の仕様変更もこの嫌がらせ対策の一環であることは明らかで、Twitterのジャック・ドーシーCEOは「虐待や嫌がらせを受けている人々の負担を取り除きたい」と、これらの方針の意義について語っています。