5Gで海外勢が攻勢、製造現場で起こすゲームチェンジ
クラウド化加速 MESも日本の知見吸収?
5Gの普及で工場のクラウド管理の流れは一層加速しそうだ。例えば、作業者や機械の作業計画と進捗(しんちょく)を管理する製造実行システム(MES)。あらゆるデータがMES上で行き交うため、“スマート工場の要衝”として重要性が増している。
ドイツでは生産管理システム専業に続き、統合業務パッケージ(ERP)大手のSAPもMESのクラウド提供を始めた。標準のMESをクラウド化すれば、初期投資を抑えられ、他のシステムと連携させやすい。
実際、事務系ソフトのマイクロソフトやSAPだけでなく、3次元CADなどの工業系ソフトでも仏ダッソーなどが日本市場を席巻した。特にCADは日本に浸透する過程で、日本の知見を吸収していったという指摘もある。製造データの要衝であるMESでも、同じことが繰り返されるのではないか―。関係者は緊張感を高める。野村総合研究所の藤野直明主席研究員は、「製造業の標準化への試みを、日本も無視しない方がいい」と指摘する。
日本勢の巻き返しは… 国際連携拡大、孤立防ぐ
日本も手をこまぬいているわけではない。「19年にも海外拠点を設けたい」。産業用IoT(モノのインターネット)の企業連合、エッジクロスコンソーシアムの徳永雅樹事務局長はそう意気込む。
17年11月の設立時から、三菱電機やオムロンに加え、日本IBMと日本オラクルが幹事会社に加わるなど国際色豊かだ。同連合はエッジ側の機器だけでなく、クラウド側とも円滑に連携できるよう、国際協調を目指す。海外拠点の設置で連携をさらに広げる。日本が世界標準から孤立するのを防ぐ狙いだ。
