FacebookがCambridge Analytica経由でユーザーの個人情報を大量に流出させたスキャンダルによって、大量の月間アクセスを失ったことが調査で判明しています。

Facebook.com アナリティクス - マーケットシェア統計情報&トラフィックランキング

https://www.similarweb.com/ja/website/facebook.com#overview

New World Notes: Facebook Loses 1.3 Billion Monthly Visits in Wake of Cambridge Analytica Scandal, According to SimilarWeb - Down 5% of Average

http://nwn.blogs.com/nwn/2018/05/facebook-similarweb-cambridge-analytica.html

SimilarWebによると、Facebookの月間アクセスはデータ流出スキャンダルが発生した2018年3月に約240億回だったのに対して、翌4月には227億7000万回へとダウンしました。スキャンダルの影響で、月間アクセス数は13億回、全体の5%強のアクセスが失われた計算になります。



なお、直近6カ月間の月間アクセス数の推移は以下のグラフで確認できます。

「平均的なFacebookユーザーが1日1回、Facebookネットワークにアクセスする」と仮定すると、13億回のアクセス減は、平均的なユーザーの約4300万人分に相当します。Facebookは1ユーザー当たり月に5ドル(約550円)の収益があることから、潜在的な損失は2億1500万ドル(約240億円)と計算できます。

世界最大のSNSであるFacebookともなると、スキャンダルによって失われるユーザーやアクセス数、収益の規模は巨大です。データ流出スキャンダル直後には時価総額が約7兆円も減少するなど、Facebookの影響力の大きさを物語る結果になっています。

5000万人分のユーザー情報を「不正利用」されたFacebookの時価総額が10日間で7兆円も下落、広告も減少 - GIGAZINE



Facebookの2018年第1四半期(1月から3月)の決算は、データ流出スキャンダルの影響をそれほど受けていないこともあり、過去最高レベルの広告収入によって前年同期比49%アップの119億7000万ドル(約1兆3000億円)の売り上げを達成するなど、市場予想を上回る業績を上げました。ただし、スキャンダルの影響をまともに受ける2018年第2四半期決算は、厳しい内容が予想されています。