物流施設の労働力、保育施設の整備で確保せよ!
大規模な造成と建築工事が進む現場は、常磐道の流山インターチェンジから北に延びる県道沿いにある。国道16号と外環道という二つの首都圏環状道路へのアクセスも良い。6月には外環道の埼玉―千葉区間が開通し、物流拠点としての地理的優位性は一層高まる。
日本GLPのプロジェクト「GLP流山」は3棟で延べ床面積約32万平方メートル、大和ハウスの同「DPL流山」は5―6棟で同約68万平方メートル。二つの施設群は2キロメートルと離れていない。ともに市街化調整区域や未利用農地だった場所で、これまでは開発が難しかった。物流施設が雇用を創出すると期待した地元の後押しもあって、特別に開発が許可された。
物流施設内の仕分けや梱包(こんぽう)作業には、いまだ多くの人手が必要だ。十分に雇用が確保できることは立地の必要条件であり、入居企業が最も気にする要素。近隣に大型事業所がなく、ファミリー層の多い流山市周辺は、人手を確保しやすい条件がそろう。
3棟以降に懸念
大和ハウスの芳井敬一社長は「流山は子育て世代支援に積極的」とし、同市が全国屈指の人口流入数を誇るのは、子育て世代が働きやすい環境を整えてきた結果だと指摘する。
一方、米不動産サービス大手CBREの高橋加寿子リサーチシニアディレクターは「最初はパートタイマーを集めやすいが、3棟目以降では、どうだろうか」とも懸念する。
日本GLPの帖佐義之社長は「過去5年で8%人口が伸び、立地は優位だ。ただ慢性的な人手不足(の対策)に取り組まなければならない」と話す。施設内に提携する人材派遣会社の事務所を設置。作業量の季節変動に対応し、作業者を入居社間で融通して平準化を図ることも想定する。
両社とも施設内に保育所を設置しており、大和ハウスは“職育近接”を打ち出す。資本参加した保育施設運営会社ママスクエア(東京都港区)はオフィス併設託児所で実績を重ね、子育て世代から評価が高い。入居社がママスクエアの保育所を訴求して採用活動を展開すると、求人効果は絶大だったという。
