精悍な体つきの男は、電車の座席の隣で寝ていた女性のスカートに手を伸ばし、ストッキングまで下ろして陰部をまさぐり始めたという。
 「痴漢です! 捕まえて!」という女性の声が響く中、その男は駅のホームから脱兎の如く階段を駆け降りたが、改札口を出たところで通行人に取り押さえられ、御用となった。

 東京都世田谷区の小田急電鉄経堂駅構内を一時騒然とさせたのは、電車内で痴漢を働き強制わいせつの容疑で警視庁に逮捕された神奈川県座間市に住む植村龍馬容疑者(34)で、陸上自衛隊3等陸佐。しかも、その大胆すぎる手口に捜査員は二度呆れ返ったという。
 「3月19日午前10時20分頃、各駅停車が駅に着いてすぐにホームへ降りた20代の被害者の女性が叫んだところ、植村容疑者は全力疾走で逃走を図ったのです。この女性や目撃していた乗客の説明によれば、午前9時40分頃、小田急線の町田駅発の各駅停車に乗った植村容疑者は、座席で居眠りをしていた女性の隣に座り、やがて手を腰に伸ばし始めたという。さらにコートをかき分け、スカートの中に差し入れた後、陰部をいたずらし始めたというのです」(捜査関係者)

 結果、翌日20日までに逮捕となった植村容疑者は、「仕事が休みで、引っ越しをする予定があるので家を見に行こうと電車に乗った」「女性には触れていない」として、容疑を否定しているという。
 「植村は、目黒駐屯地にある陸上自衛隊幹部学校の指揮幕僚課程を終えたばかりで、通常であれば、自動的に1等陸佐(大佐)まで昇進するエリートラインに乗っていた。防衛大、陸上自衛隊幹部候補生学校、そして、幹部学校へと進んで指揮幕僚課程を修了するまでは、かなりの狭き門。3月16日に卒業して次の任務を待つ身で休暇中だったのですが、まさかこんなことになるとは」(陸上自衛隊幹部学校関係者)

 植村容疑者は大阪府松原市出身で、大阪府内の私立高校を卒業後、防衛大へ進学。前述のようなエリートコースを突き進み、現在は座間市で妻子と暮らしている。
 「彼はバイクが趣味のようで、休日にはハーレーダビッドソンに子供を乗せたりして、よき家庭人に見えましたよ。短髪で中肉中背、締まった体つきで、いかにも精悍そうな感じ。奥さんも美人で、お似合いの夫婦でした」(近隣住民)

 陸上自衛隊の幹部は、どれほどのストレスを抱えているというのか。この国の行く末が心配になる。