エンダムにTKO勝ちした村田諒太【写真:Getty Images】

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日本人初の五輪&プロで世界制覇…新旧の五輪選手ら一流アスリートも興奮

 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦(両国国技館)は22日、ロンドン五輪金メダリストの同級1位・村田諒太(帝拳)が同級王者のアッサン・エンダム(フランス)を7回終了後にTKO勝ちで撃破。5月に疑惑の判定で敗れた因縁の相手に文句なしの勝利を飾った。日本人初の五輪金と世界王者の戴冠に対し、新旧の五輪アスリートを始め、他競技のアスリートから祝福が沸き起こっている。

 ロンドンで輝いた英雄が、プロボクシング界で歴史的快挙を果たした。村田は5月に疑惑の判定で敗れたエンダムを序盤から圧倒。8回開始前に相手が棄権し、悲願のチャンピオンベルトを手に入れた。試合が終わった瞬間、顔をゆがめ、瞳に熱いものがこみあげていた。

 五輪金メダリストがプロボクシングで世界王者となるのは日本人初。日本中に感動を呼んだ一戦に同じ五輪経験者を筆頭にSNS上で興奮と祝福の声が広がっている。

 ロンドンで村田とともに金メダルを獲得した五輪3連覇のレスリング女王・吉田沙保里は「村田くん!頑張れ!TVの前で応援してるよ」と声援を送っていることを明かし、リオデジャネイロ五輪に出場した男子陸上の桐生祥秀は村田の勝利の瞬間、「勝ったー!!!」と投稿。東洋大の先輩の熱戦を固唾をのんで見守っていたようだ。

池江璃花子は現地観戦「刺激もらいました」、宮里藍は感動「中継見て、号泣しました」

 また、同じくリオ五輪に出場した女子競泳の池江璃花子は実際に観戦。「違うスポーツですが、いつもとは違う視点から戦う人たちを見て、勇気とたくさんの刺激をもらいました」とパワーをもらった様子で「村田さん本当におめでとうございます」と祝福している。

 ほかにも北京五輪代表の元女子競泳・伊藤華英さんは「本当に村田諒太選手おめでとうございます!素晴らしい努力と成果を心から誇りにおもいます」と投稿。また、ゴルフ界では引退したばかりの宮里藍さんは、この日の上田桃子の優勝とともに挙げ、「本当に、両方めちゃくちゃ嬉しかったし、村田さんの中継見て、号泣しました」などと感動したことをつづっている。

 ロンドン五輪金メダルを経て、プロに転向した村田。この日の雪辱の勝利を受け、海外メディアも「日本のスターが復讐した」などと称賛を受けていたが、同じ五輪、そして、プロスポーツの舞台を牽引してきたアスリートの胸も打ったようだ。

 今や国民的スターとなりつつある男が、これからどんな道を歩んでいくのか。日本中が注目している。