今年も上半期が終わり、夏場から秋に向けての株式相場がどう動くのかに注目が集まっている。7月の外国株相場は軒並み上伸したが、好調は続くのか?今月も外国株投資に関するホットな話題を盛りだくさんにお届けします!

米利上げ減速期待で世界中の株式相場が軒並み上昇!

7月の外国株相場は、米国の利上げペースが減速するとの期待が高まったことを受けて、軒並み上伸した。新興国への資金流入が拡大するとの期待から、ブラジル株、香港株、インド株などが特に大きく上げている。

FRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長は7月 12日の議会証言で、「今後数年は緩やかな利上げが適切」との考えを表明。 7 月 14 日に発表された米国の6月のCPI(消費者物価指数)が前月比横ばいと、物価上昇ペースが鈍っていることも利上げの減速を予想させ、株式市場への資金流入を促した。

その結果、米国のNYダウは7月中旬から下旬にかけて最高値を何度も更新。31 日終値も前月末比2・5%高の2万1891ドルと、最高値を更新して取引を終えた。

ブラジル株の主要インデックスであるボベスパ指数は1カ月間で4・8%上昇。米国の利上げ減速期待に加え、同国が産出する資源の主な輸出先である中国が秋の共産党大会に向けて経済の安定化を図り、鉄鉱石価格などが堅調に推移していることもブラジル株の押し上げ要因となった。

中国株も、本土市場の主要インデックスである上海総合指数が7月の騰落率は2・5%、香港市場のハンセン指数が6・1%と好調。特に香港市場は、中国本土市場との一体化によって本土からの資金流入が拡大していることが相場の大きな押し上げ要因となった。

中国の経済安定化策は、同国との貿易取引が多い東南アジアの株式相場も押し上げた。シンガポールのST(ストレーツ・タイムズ)指数は7月の1カ月間で3・2%上昇。インド株はモディ政権による経済改革やインド準備銀行(中央銀行)による利下げへの期 待が強まり、主要インデックスであるSENSEX指数が月間で5・2%上伸した。