【グルメ】これぞ本物の金沢カレーだ! 元祖金沢カレーの「ターバンカレー」を食えよ! 早く! ほら!

写真拡大 (全10枚)

みんな大好きカレーライス。日本人でカレーが嫌いという人は極めて少ないし、世界中にもインドカレーや欧風カレーなど、いろいろなジャンルのカレー料理がある。カレーこそ全世界で親しまれている料理だと言っても過言ではないだろう。

日本にもいろいろな種類のカレーがある



日本で単純にカレーというと、市販のカレールーを使って作るカレーライスや、学校給食のカレーライスのような味を思い浮かべる人が多いはず。しかし日本にも地域によっては独自のカレー文化が根付いていたりもするのだ。



ゴーゴーカレーで有名な「金沢カレー」



日本において最も独特で、なおかつ全国的に知名度の高いカレーは金沢カレーだろう。東京を中心に日本各地だけでなく海外にも展開しているカレーチェーン「ゴーゴーカレー」の人気が出ると同時に、金沢カレーも広く知られるようになったのだ。

金沢カレーの特徴



ゴーゴーカレーをはじめとした金沢カレーには以下のような特徴がある。これらはゴーゴーカレーが独自に行っているのではなく、金沢カレーの文化として根付いているものなのだ。

・ルーは黒色で濃厚

・ステンレスの皿に盛られている

・スプーンではなくフォーク(先割れスプーン)で食べる

・付け合せとしてキャベツが盛られている

・カツやソーセージなどが盛られている

・ライスの上全体にルーをかけ、白い部分が見えない

金沢カレー発祥の店「ターバン」



ゴーゴーカレーをはじめとした金沢カレーのブームで金沢カレーを知り、金沢カレーが好きになったという方も多いことだろう。しかし、ゴーゴーカレーを食べただけで金沢カレーを語ってはならない。金沢カレーマニアなら、いや、カレー好きであるならば、ぜひ一度は金沢カレー発祥の店とされる「ターバンカレー」にて食事をしてみてほしい。



ターバンカレーは現在でこそ金沢のみならず富山県、長野県、京都府などにも展開をしているが、もともとは昭和46年に金沢の繁華街で創業した、最も歴史のある金沢カレーの専門店だと言われているのである。

金沢カレーの歴史については諸説あり、他の店舗が金沢カレーの元祖だとする説も存在するがターバンカレーが50年近い歴史を持つ老舗であることは紛れもない事実。金沢カレー本来の味を堪能できる希少な店なのだ。

本店に行ってみた



ターバンカレーの本店はもちろん金沢市内の繁華街にある。店内はそこまで広くはなく、メインはカウンター席だ。平日の夕方という微妙な時間に訪店してみると、スーツを着たサラリーマンが立て続けにやって来ては、皆すぐにカレーを食べ終え店を出ていく。非常に回転率が早いのだ。牛丼屋のような感覚で利用している人が多そうである。

そして店員のオバチャン2人は、テレビ中継されていた大相撲に夢中のようだった(笑)。繁華街に店舗を構えているのにもかかわらず、一切観光客にベクトルを向けていない感じが非常に良い。いかにも昔ながらの金沢カレーが提供されてきそうな、独特のゆるい雰囲気である。

一番人気のLセットを注文



ターバンカレーのメニューは比較的豊富に取り揃えられている。特に納豆カレーや季節限定のナスカレーなどは金沢カレーの店では非常に珍しい。





今回はやはり一番人気でおすすめメニューであるというLセットの中サイズを注文してみた。金沢カレー定番のロースカツにウィンナー、さらにハンバーグまでトッピングされたボリューム満点のメニューである。

トッピングはすべて揚げたて!



注文後すぐにカレーが提供されるのかと思いきや、トッピングされるロースカツなどはすべて作り置きされておらず、丁寧にフライヤーで調理され始めた。きちんと揚げたてのフライをトッピングしてくれるようだ。これは嬉しい!

これがターバンカレーだ!



そしてついに目の前に運ばれてきたのがコレだ!



おおおっ、これはまさに王道の金沢カレー! 黒いカレールーにアルミ皿にキャベツの千切りが盛られ、ボリューミーなロースカツ。そしてハンバーグという、見ているだけでもお腹いっぱいになれそうなラインナップである。







意外にもあっさり食べやすい



見た目からしてなんともヘビーであり、実際濃厚なルーが特徴的な金沢カレーだが、ターバンカレーのカレーを食べてみてびっくり。見た目ほどのヘビーさがなく、金沢カレーにしてはあっさりしていて非常に食べやすいのである。

金沢カレーはトッピングにフライメニューが多いため、カレールーは若干あっさり仕立てになっていた方がバランスが良いのかもしれない。食べやすくてウマいのだ。サラリーマンが忙しい合間を縫って食べに来るのがよくわかる。



これが本当の金沢カレー



金沢カレー=ルーが濃厚というイメージが先行してしまうと、金沢カレーの名前を掲げるならルーを濃厚にしなければならないという義務みたいなものが生じてしまう。イメージに合わせて味を作らなければならないのだ。

しかし、ターバンカレーのルーがあっさりと仕立てられているというのは非常に興味深い。世間の金沢カレーのイメージに合わせるのではなく、昔から一貫して味のバランスを守っているからこその味なのだろう。金沢カレーを語るのならば、ぜひ一度は味わっておきたい一皿であることは間違いない。

元祖金沢カレーのターバンカレー! 美味いから食えよ! 早く! ほら! 何してんの! 乾燥しちゃう(涙)!

■執筆・監修:Mr. Fox

執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/