ネイマール移籍騒動でリーガ会長「PSGを告発する」 289億円オファーはFFPに抵触と主張

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テバス会長が対抗措置を検討とスペイン紙に語る 「法廷で係争することも厭わない」

 スペインプロリーグ機構のハビエル・テバス会長は、バルセロナのブラジル代表FWネイマール獲得に2億2200万ユーロ(約289億円)を投じると報じられているパリ・サンジェルマン(PSG)を、UEFAに告発する意向を明らかにした。

 スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」が報じている。

 ネイマール移籍騒動に、リーガの最高責任者も立ち上がったようだ。巨額のオイルマネーを背景にネイマール獲得に動くPSGに対する対抗措置の検討を、明らかにしている。

「ラ・リーガはファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の抵触でPSGを告発することになる」とテバス氏は語った。UEFAはクラブの収入に応じて一定の補強額を超えたクラブには、罰金や補強費の制限などペナルティーを科している。総額700億円以上とも言われるネイマール獲得費用は、FFPの規定を明らかに逸脱するものだという。

「我々は提訴する。なぜなら、これはUEFAのFFP違反やEUの競合時のルールにも違反する。UEFAに告発し、ブリュッセルの公正取引委員会にも異議を申し立てる。フランスとスペインの法廷で係争することも厭わない」

「リーガ対PSG」の全面抗争に発展か

 かつてFFPの違反を犯した経緯のあるPSGとの対決姿勢を、テバス氏は前面に打ち出した。法的措置は即座に行う方針も示している。「世界最強リーグ」と呼ばれるリーガ・エスパニョーラにとっても、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの二大スターに続く存在であるネイマールを失うことは、競技力とブランディングの両面で打撃を受けることになる。

 ネイマール移籍騒動は今後、「リーガ対PSG」の全面抗争へと発展するのかもしれない。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images