巨人連敗をストップ!ここからの反撃はあるか
■連敗ストップ
9日、ついに長かったトンネルから抜け出した巨人。ようやく交流戦初白星を飾ったわけだが、ここから巻き返しを図りたいところである。13連敗をしていた首脳陣、スタッフ、選手は1勝の重みを感じさせられたことだろう。今回の連敗があったことで来年以降のスカウティングなどは大きく見直され、新たな常勝軍団を築き上げることになるかもしれない。とはいえ、何も今年のペナントレースが終わったわけではない。厳しいとはいえまだ序盤だ。選手達は優勝を諦めてはいないだろう。他のチームなら中だるみしてしまいそうな展開ではあるが、巨人はそれを許されない。FAで選手補強をし、大きな金銭も使っているチームである。
常に勝利を諦めない姿勢を前面に出し、地道なことからコツコツと積み上げていけば、選手一人ひとりのポテンシャルは高いため、勝利も自然とついてくることだろう。
■投打がかみ合わなかった
この13連敗中「あと一歩」、もしくは「あと一本出れば」という試合は何度かあった。言ってみれば投打がかみ合っていなかったのだ。打てる日は得点を重ねることができた。しかしその反面で失点も多く、結局大味な試合になって負けた。どちらに転んでもおかしくなかったという試合は何度かあり、些細なことをきっかけに負けから勝ちに変えることができる試合はあった。連敗しているとチームの雰囲気が悪く、力を出し切れない為そのような競った試合を落としてしまうことがある。もしチームの状態が上向きになればこういった試合をものにしていくということは十分に考えられるだろう。「明日が大事」と多くの選手が語るが、本当に変わったかどうか見続けたいところである。
■巨人の陰に隠れていたが
巨人が長い連敗にもがいているのを悲痛な目で見ていたファンは多かっただろう。しかしそれが止まり一番がっかりしているのがヤクルトの選手やファンかもしれない。巨人の陰に隠れる形だったヤクルトは、交流戦に入り引き分けが1試合あるだけで1勝もできていない。負け方の内容も悪く、早くも最下位でシーズンを終えるという解説者もいるくらいだ。巨人が勝ったことでその隠れ蓑がなくなってしまったヤクルトは、早く勝たないと記者たちの格好の餌食とされてしまうだろう。これから厳しい目、好奇の目で見られることが予想されるヤクルト。不名誉な記録で連日ネットやスポーツ新聞をにぎわせるなんて言うことにならないことを期待したい。