最近よく「大人の〇〇」と謳ったお菓子を見かけます。でも大人の味ってどんな味? ということで、大人版お菓子の共通点から「大人の味」の特徴をまとめました。

用意したオトナ系のお菓子ラインアップ


大人のきのこの山 厳選カカオ
大人のたけのこの里 厳選カカオ
大人パックンチョ 濃いイチゴ
大人パックンチョ ほろにがカカオ
大人プチ 炙りチーズ
大人プチ 香ばしアーモンド
大人プチ チョコレートケーキ
大人プチ プレッツェル燻製しょうゆ風味
大人プチ ミルフィーユショコラ
カール 堅焼き仕立て 大人の贅沢
カントリーマアム 大人のココア
カントリーマアム 大人のバニラ
キットカット オトナの甘さ
クリームコロン 大人のショコラ
ハッピーターン 大人のレモンペッパー味
ポッキー 大人のミルク

見つかる見つかる。こちら16種類のお菓子で調べます。

パッケージの共通点は?




「大人の〇〇」の方が一目瞭然でクールに見えますね。
味を確かめる前に、大人版お菓子のパッケージに着目しました。共通点は見つかるでしょうか。



デザインで分類したら、ざっとこんなふうに。パッケージの色はぐっと引き締まる黒ばかりかと思いきや、明るい色も多くありますね。金色は、引き締め効果はなくとも高級感がありますね。赤や青でも光沢があったり逆にマットな手触りだったり、いずれにしても大人らしい演出が施されています。

文字は「大人の○○」などの大人らしさの演出が施された箇所を判定しました。手書き風、丸みを帯びているなどの特徴もありますが、基本スタイリッシュです。



カントリーマアムは、個包装でも大人らしさを演出。
以前取材させていただいた「カントリーマアムくん」も黄金色に!

味の違いはどこにある?




予想するに、チョコレート系大人版はざっくり言うと「苦い」ということかと。ハッピーターンなどは、どういう大人らしさが楽しめるのか想像つかないなぁ。チョコレート系部門としょっぱい系部門に分けて調査します。

チョコレート系部門




カントリーマアムやパックンチョなど、いつものと大人版で味が同じものは、いつものとの違いも調べていきます。



種類が違うものも多いのであまり参考にならないかもですが(プチは特に参考にならないかと)、いつものと大人版を比較すると、たけのこの里や、パックンチョほろにがカカオ味など、パッケージだけでなくお菓子自体もダークに色づいている特徴があります。



そして食べて調べた結果、「大人の味」について気づいた特徴をまとめました。



特徴
・苦い
・サクサク感に重みがある
・甘さひかえめ
・イチゴ味はすっぱい
・細部までこだわっている
・後味引き締まる



チョコが苦いと感じたのは、パックンチョカカオ、クリームコロン、きのこの山、たけのこの里、プチチョコレートケーキ、プチミルフィーユショコラです。

厳密にいうと、苦いと感じたのはパックンチョ、クリームコロンのみ。きのこの山とたけのこの里に関しては「カカオ率高い」、プチのふたつは「濃い」と感じました。



サクサク感に重みがあると思ったのは、これまたパックンチョカカオです。イチゴの方は、いつものが甘いイチゴなのに対し、大人版はすっぱい。ちなみにプチミルフィーユショコラも、単にサクサクではなく高級感がありました。



チョコレートを濃く、苦く、カカオ率を高くする大人版が「足し算の味付け」だとしたら、「引き算」のそれもありました。いつものに比べて甘さひかえめと感じたのは、カントリーマアム2種類とキットカットです。大人らしさの演出の仕方はパッケージ同様、様々なようです。



細部にこだわりを感じたは、ポッキーときのこの山です。ポッキーはスティック部分がパイ食感になっていて、「全部これにしたらいいのに」と思うほどクセになる美味しさ。きのこの山もクラッカーの部分にコクがあり、クラッカーだけでも口の中に広がります。



後味が引き締まると感じたのは、カントリーマアム大人のココアとキットカット。カントリーマアムは、ブラックな香りはしましたが苦くなく、いい意味で「あとに残らない味」です。キットカットも苦いという印象はあまりなく、かといって前述のとおり甘さひかえめなので甘ったるさもありません。後味がすっきり締まります。



大人版のお菓子は、バクバク手が止まらなくなるものではないのかもしれません。
では、チョコレート系よりも大人版の味の想像がつきにくい「しょっぱい系部門」へうつります。

しょっぱい系部門




せんべい類からスナック、普段比較的親しみのないプレッツェルまで。
大人のしょっぱさ…なんだか厳しそう。



しょっぱい系では、プチうすしおと大人版プチをほぼ無理やり食べ比べましたが、味も違うので比較対象にはあまりなりませんでした…主に単体の感想から特徴をまとめました。

特徴
・濃い
・サクサク感に重み
・コクがある



濃いと感じたのは何といってもプチプレッツェル! 最初、何の味かわからなくなるほどに濃いです。鼻が詰まっていて味を感じにくい日でも味わいを楽しめると思いますアレは。



しょっぱい系部門でも、カールがサクサク感に重みを感じました。



何せパッケージに「堅焼き仕立て」と書いてあるからでしょう。「堅い」も大人の味のステータスでしょうか?
プチ香ばしアーモンドは、チーズにコクを感じ、手軽なおつまみのようです。

断然甘党の筆者。にもかかわらず今回の商品の中で、「大人プチ香ばしアーモンド」が一番美味しいと思いました。他によく手が伸びたのは「ハッピーターン」。大人版は「しょっぱい系」が特に美味しいのか、単にチョコレートの食べすぎか? ちなみに、大人パックンチョの袋はチャック付きで、ゆっくり食べられる仕様でした。

「大人の味」とは





まとめると、このようになりました。

大人の味とは…
・いい苦み
・濃い味
・甘さひかえめ
・イチゴはすっぱい
・食感に重みがある
・コクがある
・細部までこだわりがある
・後味が引き締まる

「大人の方が自由がないんだぞ」と、中学生の筆者達に先生が言っていました。右手に「大人プチ」、左手に「大人ハッピーターン」を抱え交互に食べる29歳の筆者を見たら、先生は何を思うのでしょう。
(武井怜)