WBC1次ラウンド2試合を終え、2連勝で1位通過を決めた侍ジャパン。10日の中国戦は、ソフトバンクの武田翔太が先発予定。WBCでは初となる1次ラウンド3連勝を狙う。

すると、9日放送、TBS「NEWS23」では、野球解説者・原辰徳氏が、ここまでの2戦を総括。第2回大会で、日本代表を世界一に導いた名将が、世界一奪還に必要なポイントを挙げた。

「勝てたことが大きな収穫」と切り出した原氏が、まず注目したのは、7日のキューバ戦で中田翔が見せた盗塁だった。昨季2盗塁の中田だが、この日は相手バッテリーの隙をついた見事なスチールを決めた。「こういう隙をついていく野球が侍（ジャパン）の野球。そういう野球を貫くことが世界一奪還に必要なこと」と声を弾ませた。

また、「逆算できる野球」と表現し、その重要性を説く原氏は、「先発ピッチャーがしっかりゲームを作れた。勝利の明暗を大きく握って、いい方向に転がしたという点においては見事だった」と振り返るも、則本昂大や秋吉亮といったリリーフ陣に言及すると、心なしか険しい表情に。「こういう短期決戦の中で、7回、8回、9回を守る。逆算できる野球を徐々に作り上げていくということが大事」と訴えた。

そんな原氏は、オーストラリア戦で2回4奪三振の好投をみせた千賀滉大を絶賛。「全てのボールが一級品」と切り出すと、「千賀を投手陣の中心の何人かの中の1人にしないといけません」とキッパリ。その上で「全員が一丸となって戦い抜いて侍の野球をやり抜くことが重要」と、チームにエールを送った。