今シーズンは完全にベンチが定位置となっている本田。地元紙も厳しい評価を下した。(C)Getty Images

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 ミラノの地元紙『イル・ジョルナーレ』が現地時間2月23日、ミランの本田圭佑を取り上げた。今シーズンのセリエAで出番に恵まれない選手たちを紹介する記事で、真っ先にロッソネーロの背番号10を例に挙げている。
 
 ヴィンチェンツォ・モンテッラ新監督が就任した今シーズン、右ウイングでスソとのポジション争いに敗れた本田は、公式戦18試合連続のベンチスタート中で、ここまでセリエAで5試合出場にとどまっている。リーグ戦では昨年12月12日のローマ戦(16節)を最後に、9試合連続で出番がない状況だ。
 
 前半戦でまったく出番がなかった左SBレオネル・バンジョーニですら、故障者や出場停止者の続出というチーム事情もあり、直近7試合で5試合に出場。うち3試合でスタメンに名を連ねている。こうしてミランのほぼすべてのフィールドプレーヤーが一定の出場機会を得ている中で、本田だけが蚊帳の外に置かれている状態なのだ。
 
 この状況に、イル・ジョルナーレ紙は「本田はどこにいったのだろうか?」と報道。「素晴らしい力量と見事な才能の持ち主であることに議論の余地はないが、ミランで絶対の主役となった一昨シーズンや浮き沈みのあった昨シーズンを経て、今では忘れ去られている」と、背番号10の能力に賛辞を寄せつつ、もはや存在感は全くないと伝えた。
 
 さらに、同紙は「チャンスはほとんどなく、ほぼ常に結果がすでに決まった終盤だけの出場。合計5試合出場でプレー時間は通算116分間のみ(実際は95分間)。本当にわずかでしかない。リベーラやフリットのものだった背番号10を着る者とは思えない」と、ミランのレジェンドであるジャンニ・リベーラやルート・フリットも纏った10番に相応しくない成績だと指摘している。
 
 またイル・ジョルナーレ紙は、記事の最後で、同じくここまで出場機会が限定されながらも、前節で得点を挙げたインテルのガブリエウとトリノのマキシ・ロペスの例を挙げてこう締めくくった。
 
「サッカーとはこういうものだ。1試合ですべてがひっくり返る。チーム内での序列でさえも」
 
 もちろん、ガブリエウとM・ロペスがレギュラーに昇格したわけではないが、希望が差し込んだのは事実。つまり同紙は「諦めてはいけない」と言いたいのだろう。
 
 今後もチャンスを手にするのは難しいと予想されている本田だが、再びピッチに立つ日は訪れるのか。それとも、残り3カ月もベンチを温め続けるのだろうか……。
 
 ミランは次の試合は2月26日のセリエA26節。サッスオーロと敵地で対戦する。