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東京都は、平成29年度の「スマート シティの実現に向けた取組」として、100万個のLED電球を配布することを発表した。この事業案は、家庭で使っている白熱電球2個を持ち込むと、LED電球1個と交換するというもの。しかし、LEDの転売目的に大量に白熱電球を持ち込む輩が出てくるのではといった声がネットでは上がっている。

新年度から始まる“LED普及案”


小池百合子東京都知事は「(LED電球の)普及のための起爆剤としたい」とし、東京都の省エネ対策を促進する新事業を発表した。東京都によると、家庭やオフィスで使われる照明のLED化を促進するためにLED電球100万個の普及を目指し、約18億円の予算を投じる予定だという。東京都政策企画局も「世界をリードする、スマートエネルギー都市を目指そう」と題し、環境に優しい都市作りを目的としたLED照明の普及を提案。東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年までには、使用予定の都内の競技施設全てにLEDを導入する目標を掲げている。

そもそもLED電球と白熱電球の違いとは


まずLED電球の消費電力は白熱電球の5分の1。電球の寿命は白熱電球が1,000時間〜2,000時間(最大半年間)なのに対し、LED電球の寿命は4万時間程度(約10年間)と圧倒的な差がある。ただ、LED電球は白熱電球に比べて、価格が高くなるというデメリットもある。1個100円程度で買える白熱電球に対し、LED電球の価格は1,000円前後と高価だ。

この価格の差がLED電球の普及を妨げていたとして、東京都は白熱電球2個とLED電球1個を無料で交換する事業を打ち立てた。しかしこの事業に対しTwitter上では、「白熱電球かき集めてLED電球と交換して転売するってのは、簡単に思いつくよね…」「安い白熱電球買ってLEDにするダーク錬金術が横行しそうだ」「これ都民限定ひとり何個とか制限付けないととんでもないな」という意見が相次いでいるもよう。

LED電球は、「メルカリ」や「ヤフオク」といったオークションサイトでも出品されており、新品のものであれば価格も相場と同じくらい。ただ東京都がLED電球の交換を始めると、さらに出品数が増え価格も暴落するかもしれない。