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 連日お伝えしている、昨年大晦日のSMAP“最後の晩餐”。フィナーレの場として出演を熱望された『NHK紅白歌合戦』を袖にした形での開催だっただけに、芸能界へ与えたインパクトは極めて大きい。最後の晩餐を巡っては先ず、『サンケイスポーツ』が12月24日付で一報をこう打った。

「SMAPが解散する大みそかに、リーダーの中居正広(44)、稲垣吾郎(43)、草なぎ剛(42)、香取慎吾(39)の4人が“慰労会”を行うことが23日、分かった。関係者によると、解散騒動で事務所から独立しようとした4人は東京都内に集結し、結成から苦楽をともにした28年の活動をねぎらい合う。唯一残留を決断した木村拓哉(44)は海外で過ごすことが濃厚」

 この記事について、1月5日発売の『週刊新潮』(新潮社)は、ジャニーズ事務所から4人組に対するけん制のためのリークだった可能性を指摘。週刊誌記者は、

「ジャニーズとしては、『サンスポ』に書いてもらうことで、独立派の4人の心を揺さぶることができる、という目論見。いわば観測気球で、報道を見て大晦日の会合を思いとどまって欲しいとの願いも存分に込められていたはず」

 とも指摘する。

 その後、ライバル紙の『日刊スポーツ』が同28日付で、

「木村を除く4人が大みそかに集まって慰労会を開くとも伝えられたが、複数の関係者が強く否定している」

 と火消しに回る。結果的に、『サンスポ』の勝利となった形だが、週刊誌記者は次のように語るのだ。

■一旦は頓挫も、マチャアキの下へ…

「4人での会合は独立に向けての決起集会ととられかねない。事務所としては開催させたくないし、4人組としては、事務所に察知されて潰されないように隠密裏に開きたい。このため、種々の観測情報が飛び交ったものとみられます」

『新潮』は記事で、当初は虎ノ門のレストランで開催する予定だったが当日になって事務所側が把握。メンバーに中止勧告が入り、会場を急きょ変更したと記している。こうした中で白羽の矢が立ったのが、堺正章(70)プロデュースの六本木の焼肉店だったということだ。

「堺サイドにとっては、火中の栗を拾うような行為。それでも、“最後の晩餐”を引き受けたということはジャニーズへの宣戦布告にもなりかねません。堺が所属する田辺エージェンシーだからこそできた離れ業です」(スポーツ紙記者)

 ドル箱タレントの独立に目を光らせるジャニーズと、大手・田辺エージェンシーの威光の下で事務所への敵対行為を見せる4人組。心理戦とも呼べる”戦い”はまだまだ続きそうな気配だ。

文・鈴木雄二(すずき・ゆうじ)※1977年、神奈川県出身。全国紙社会部に在籍し、警察・検察などの事件取材や、ブラック業界、芸能界などの分野を幅広く取材している。主な著書に「警察のすべて」(宝島社刊・共著)がある。