怖がらないで!意外と知らないけど「乳がん検診」って何するの?
小林麻央さんが乳がんを患っていることを公表したことでも、関心が集まっている乳がん。あなたは検診を受けたことがありますか? 「そもそも乳がん検診って何をするのかあまり詳しく知らない」という方も少なくないのでは?
そこで今回は、医学博士に大人の女性なら知っておきたい“乳がん検診”について聞いてきました。
■Q1:乳がん検診は、どんな検査をするのですか?
乳がんの検診にはいくつか種類があります。
まずはご自身で乳房にしこりなど違和感を覚えた場合、医師による問診が行われます。ここで聞かれる項目としては、(1)年齢、(2)月経周期などの月経の状況、(3)妊娠や分娩、授乳の経歴、(4)家族にがんを有している方がいるかどうか、(5)過去の検診歴、(6)検診歴による結果などです。その後、触診や視診によってしこりの有無の再確認を行います。
ここでもし乳がんの可能性が考えられたら、マンモグラフィー検査を行うことが多いです。マンモグラフィーでは小さな乳がんも発見することができ、約80%の確率でがんを発見することができます。マンモグラフィーには抵抗があるという場合には超音波検査もありますが、マンモグラフィーほど精度が高くありません。
その後、乳がんの可能性が高いと考えられたら細胞診といって、実際にそこの部位の細胞を取り出してみて乳がんであるかどうかの確認をします。
いずれにしても予約を取り、検査を行うので半日くらいの時間を見ていただいた方が良いと考えられます。ちなみにマンモグラフィーそのものにかかる時間はおおよそ20分です。
■Q2:乳がん検診をしておくと何がいいのですか?
乳がん検診により乳がんの早期発見が可能になります。すなわち予防にもつなげられるということがいえます。
一般的に乳がんに限らず全ての病気についていえるのですが、早期発見・早期治療によって治る確率が非常に高くなります。また、乳がんかもしれないと不安を抱えていると、それだけでストレスとなってしまいますので、安心感を得るためにも乳がん検診はしておいた方が良いと考えられます。
■Q3:乳がん検診はどのくらいの頻度で受けた方がいいのですか?
厚生労働省によると乳がんになる確率が高くなることから、40歳以上で乳がん検診を受けることを推奨しています。しかし実際には、30代から乳がんの発症率が高くなっているので、30代に入ったら検診を意識してみましょう。
通常は一度検査を受けてから2年に1回検診を受けるようにした方が良いといわれています。もちろん必ず2年空けるというわけではなく、生活の中でしこりが見つかったら早急に検査をするようにしましょう。
いかがでしたか? この機会に、あなたも乳がん検診を受けることを検討してみては。
【監修者略歴】
※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。
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