朝時間の過ごし方がカギ!「胃腸の不調」を改善する方法

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せっかく食欲の秋なのに、なんだか胃が重い、お腹がすっきりしない……と感じている人はいませんか?

今年は10月に入っても夏日があるなど天候不順もあって、胃腸の不調を訴える人が例年よりも多いようです。エスエス製薬株式会社の調査によると、“以前より胃が弱くなったと自覚する年齢は平均39歳”だそう。また、同調査では“医の不調はパフォーマンスを平均40%も低下させる”という結果まで出ています。

そして厚生労働省の国民生活基礎調査によると、胃もたれや胸やけを訴える割合は加齢とともに増加し、女性では50代で3人に1人にのぼっているそうです。

そこで今回は予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、胃腸の不調に悩まされることなく、イキイキと過ごすための朝習慣をご紹介します。

■1:朝は白湯でスタート

朝、起きてすぐの水分補給はとても大切です。しかし寝起きに冷たいものを摂るのはNG。特にこの時期は夏の間に摂った冷たいもので胃はずいぶんと疲れています。そのため、50℃程度のお白湯でじんわり胃を温めてあげるのがお勧めです。

ずっと日本に住んでいると当たり前となっている、飲食店に入ったときに出てくる冷たいお水。実はこれ、海外から日本に来た人達は戸惑っているのをご存知でしょうか? 食事の前に冷たい水を摂ると胃を冷やし消化機能が低下してしまうので、いくらサービスとはいえ驚いているそうです。

温かい飲み物といってもコーヒーや紅茶、緑茶はカフェインの刺激があるので、お白湯が苦手という人はノンカフェインの温かい飲み物を摂るようにしましょう。

■2:ゆとりをもって起床する

朝、目覚めるなりあれもしなきゃ、これもしなきゃと頭はフル回転、体はバタバタと大忙しの人もいるでしょう。朝食もかき込むように食べてしまっては、交感神経がいきなり優位になってしまいます。しかし消化器官である胃腸は、副交感神経が優位にならないと正常に機能してくれません。

当然、消化活動や腸の働きに異常が起こり、胃もたれや便秘、お腹の張りといった不調が現れ始めます。今年は特に10月に入っても夏日があるなど、自律神経が乱れやすくなっているので注意が必要です。“加齢とともに衰える”とされていることは“毎日の生活習慣の積み重ね”によって起こることなのです。

■3:朝食は無理して食べる必要なし

デトックスとしてここ数年話題となっているファスティング。しかし3日、7日と食べないでいることにチャレンジするには決断力と体力が必要ですよね。だけど、ただ朝食を抜くという毎日のプチ断食も胃腸の不調には効果的なんです。

そもそも英語で朝食をさすBreak fastとはBreak=破る、fast=断食、という意味で、夜間の絶食時間の終わりを指しているのです。そう考えると必ずしも朝、摂る食事でなければならないということもありませんよね。

胃腸が不調のときに無理やり朝から食べるという行為は、捻挫した足にシップを張って走るようなもの。人は空腹になると集中力や決断力が増すようになっているので、朝食べないと元気が出ないという思い込みを1度ちょっと横に置いてみて、朝食抜きの生活で胃腸を休めてあげるのも一つの方法といえるでしょう。

【参考】

※ 胃の不調に関する意識と実態調査 ― エスエス製薬株式会社

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

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※ Mila Supinskaya Glashchenko / shutterstock