レバー以外にも!栄養士が勧める「貧血に効果的な食べ物」
女性は月経による血液の損失もあるため、毎月のように貧血に悩まされている人が少なくありません。貧血になってしまう原因は一つではありませんが、最も多いとされているのが鉄分の損失による貧血です。
今回は管理栄養士の筆者が、毎月のつらい貧血から卒業するために、日頃から取り入れたい食べものを3つご紹介します。
■貧血対策は日頃の食事が基本
鉄分は足りなくなると、体内に貯蔵されている分が切り崩されて使われていき、それも尽きると息切れや疲労感となって現れます。このようにじわじわと忍び寄ってくるので、鉄分が足りていなくても自覚しにくいという特徴があります。
さらに鉄分は吸収率が低いので、たくさん摂ったからといってすぐに回復するものでもありません。つまり、日頃から鉄分を不足しないように工夫する必要があるのです。
では、そんな日頃の貧血対策に役に立つ食べものを挙げていきましょう。
(1)納豆
納豆のもととなる大豆は鉄分が豊富です。さらに、血液の成分であり全身の細胞に酸素を運んでいるヘモグロビンは、鉄分だけでなくたんぱく質も原料となります。納豆はたんぱく質の補給にも効果的です。
加えて発酵食品である納豆には腸内環境を整える働きもあり、鉄分をはじめとする栄養素をきちんと吸収できる体づくりにも役立ってくれます。
(2)ほうれん草
ほうれん草も鉄分を多く含んでいます。それに加えて、ほうれん草にはビタミンCも入っています。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の二種類があり、植物性の食品に多い非ヘム鉄は吸収率が低いのですが、その吸収率を上げてくれるのがビタミンCです。
そして、ほうれん草はこれからの寒い季節が旬です。食品の栄養素を一覧にした“食品成分表”にもほうれん草は夏のものと冬のものが分けて掲載されており、冬のほうれん草は夏のものに比べて、なんと三倍のビタミンCを含んでいます。
(3)しじみ
しじみも鉄分を多く含む食材です。味噌汁が定番の食べ方ですが、しじみにはコハク酸といううまみ成分が含まれているため、出汁を引かなくても美味しい味噌汁が作れます。
他にも炊き込みご飯にしたり、酒蒸しにしたりといろいろな活用法を覚えると日常的にも活用する幅が広がります。
いかがでしたか? 鉄分補給というとレバーのイメージが強いですが、なかなか日常的に食べるのは難しいですよね。吸収率はそれほど高くなくても、日々の生活で継続的に摂取していけば鉄分が不足することはありません。ぜひ実践してみてくださいね。
【筆者略歴】
※ 圓尾和紀 ・・・ 管理栄養士。総合病院勤務を経て予防医療を志し、独立。和食素晴らしさを伝える活動と、“不自然な食べもの”にあふれた環境で、定期的に身体をリセットする目的からファスティングを取り入れた生活の提案を行う。カラダヨロコブログ。
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