恋多き女性は要注意!? 子宮がんリスクを高めるNG習慣3つ

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女性特有の疾病でやはり気になるのが子宮がん。一般的にがんは加齢とともにその患者数が増えるものが多いのですが、子宮頸がんについては20代から急激に増加し40歳くらいが最も多いというのも、気になるところですね。

そこで今回は、NPO法人予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、子宮がんの原因となり得るNG習慣をご紹介します。

■1:パートナーがころころ変わる

子宮がんは子宮頸がんと子宮体がんの2つに分けられます。そして20代から40歳くらいの年代に多いのが子宮の入り口部分(子宮頸部といいます)にがんができる子宮頸がん。

その原因とされているのがHPV(ヒトパピローマウイルス)です。HPV自体は特別なウイルスというわけでもなく、ありふれたウイルスです。HPVは約100種類確認されていますが、ほとんどの子宮頸がんの患者さんから見つかっているのが約15種類ほどのHPV。

感染ルートの大半を占めるのが性行為であるため、パートナーがころころ変わるとそのリスクが高まると考えられています。

■2:体重増加を放置

毎年約13,600人の人が新たに発症するといわれているのが子宮内膜がんとも呼ばれる子宮体がん。その約80%で女性ホルモンの一種であるエストロゲンの刺激が長期間続くことが原因とされています。

要するに初潮が早い、出産経験がない、高齢出産、閉経が遅いことなどですが、こればかりはご縁や自分の求めるライフスタイルの問題になることが多いので、どうしようもありません。

しかし、気を付けたいのが体重増加を「もう年だから代謝が落ちちゃって痩せにくいのよ」などと言い訳をして肥満状態を放置してしまうこと。肥満は子宮体がんの原因のひとつとして挙げられています。

■3:単品での食事が多い

食事の時間さえもゆっくり取っていられない忙しい女性。ついパスタやオムライスなどの単品メニューになってはいないでしょうか?

そこまで極端でなくとも、から揚げにちょっとしたサラダを添えるだけなどでバランスのいい食事をしている“つもり”になっている人も、これまでたくさん見てきました。

しかし、このような高脂肪、高たんぱくの欧米型食生活は、あらゆるがんのリスクを高めると考えられている。また近年、PET検査(陽電子放射断層撮影)の普及とともに、がん細胞が正常細胞に比べて3〜8倍のブドウ糖を取り込む性質を持っていることが一般的にも周知されています。甘いものやご飯、パン、麺などの炭水化物の摂り過ぎにも注意したいものです。

こうして見てみると、年齢や多忙を言い訳にせず、バランスの取れた食生活で適正体重(BMI20〜25)を保ち、パートナーとの優しい関係を維持するというごく普通のことが大切であることを改めて感じさせられますね。

もちろん、ストレスもあらゆるがんの原因となりうるので、時には肩の力を抜いてストレスから体を解放してあげてくださいね。

【参考】

子宮頸がん予防ワクチンQ&A - 厚生労働省

※ 子宮体がん(子宮内膜がん) - がん情報サービス(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター)

※ PET検査とは? 基礎知識&治療説明 - PET検査ネット

【監修者略歴】

※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ wavebreakmedia / shutterstock