受信料は税金化されていくのか?

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 安手のAVような話が続いた……。NHKで次々と発覚したピンク醜聞のことだ。

 まずは地方局の男性アナウンサーと契約女性アナによる不倫。カーセックスの現場まで『フライデー』(講談社)に撮られていたため、即座に2人とも降板に。これを受けてNHKの籾井勝人会長(73)が、

「NHKの職員、とりわけテレビに出る人は影響を考えてもらいたい」

 と苦言を呈した。

 その矢先に、再び地方局の契約女子アナウンサーが<高級愛人クラブ>(注1)に登録して、愛人を求める男性とデートを繰り返していたことが報じられたのだ。

 お堅いはずのNHKが、お色気番組でも始めようかという勢い。

「NHKはアナウンサーを含めて転勤が多い。地方に来た男性が、地方局採用や契約社員の女性とデキてしまうケースが頻発して、<不倫天国>とも呼ばれています。そういう女性は収入も身分も不安定で、いずれ東京や他の地方に転勤していく男性にとっては、釣りやすい相手というワケです」(NHK職員)

 まさにピンク色に染まったNHK。しかし、ブラックな野望を持たれるよりはマシだった──。 

■テレビが無くても受信料を取られる?

「NHKですが、受信料を支払ってください」
「あ〜、ウチはテレビ(受像機)無いんですよね」

 この<定番>とも言える支払い回避法が、使えなくなるかも知れない……。総務省がNHK受信料の見直しに着手。番組のインターネット配信が進むなか、テレビの無い世帯(注2)にも受信料を負担してもらうことを検討する方針を、明らかにした。

 管轄の総務省に<受信料徴収の強化、多様化>を強く求めていたのは、当然NHK。国営放送ではなく公共放送(注3)と名乗りながら、半ば強制的に国民から受信料を徴収していた網を、さらに拡げようというのだ。

 これでは、もはや<税金>と一緒だろう。

 ちなみにNHKの2015年度の単体決算では、受信料収入6625億円(前年度比131億円増)で288億円の黒字。黒字は26年連続で、まったく金に困っていないように見えるが……。

「実際には2020年ごろに着工予定の新社屋建設費がけっこう、重い。黒字のほとんどが積立金に回されて、2015年度末で総額1627億円ほどがプールされています」(前出・NHK職員)

 東京スカイツリーを5本も建てられる3400億円という常軌を逸した新社屋建設費。平均1185万円(注4)、手厚い福利厚生や手当などを加えると1500万円超と言われる職員の高額給与。そして上記のごとき<不倫天国>。なんのことは無い。NHKの贅沢三昧、酒池肉林を支えるために、もっと受信料が必要ということか……。

<みなさまのNHK>なんて実態と違うキャッチフレーズは捨てて、<NHKにみなさま金払え>とでもしたら?

(注1) 高級愛人クラブ…男性の入会金が高級(額)ということ。
(注2) テレビの無い世帯…PCやスマホで視聴できるはず、という論理。
(注3) 公共放送…国ではなく特殊法人が運営する。
(注4) 1185万円…2012年度。小田桐誠著『NHKはなぜ金持ちなのか?』に拠る。

著者プロフィール


コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ