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 テレビ各局が大型音楽特番を放送する「音楽祭」の季節となったが、今年は大きな異変が起こっている。音楽祭の常連だったSMAPの名前が全番組から消える異常事態となっているのだ。

■中居司会の音楽特番に”SMAPなし”の違和感

 SMAPは7月2日に放送された嵐・櫻井翔(34)司会の『THE MUSIC DAY 夏のはじまり。』(日本テレビ系)や6月24日に放送されたTOKIO・国分太一(41)司会の『テレ東音楽祭』(テレビ東京系)に不参加。だが両番組ともSMAPは例年出演しておらず、ここまでは通常通りともいえた。

 だが、SMAP・中居正広(43)が司会を務める12時間にわたる大型音楽番組『音楽の日』(TBS系)の出演者発表によって異変が浮き彫りに。現時点で84組の出演が発表され、ジャニーズ事務所からもKinKi Kids、NEWS、Kis‐My‐Ft2、Sexy Zoneらが出演決定。ところが、例年なら真っ先に名前が上がるSMAPの出演がいまだ発表されていない。

 同番組は東日本大震災を受けて始まり、震災支援を継続しているSMAPは欠かせない存在。何より中居が司会という“ホーム”であるため、毎年メイン扱いでスペシャルメドレーなどを披露してきた。しかし、今年はTBSが視聴者からの電話問い合わせに「ジャニーズ事務所さんからSMAPの出演辞退の申し出があった」と回答したとされ、それがファンの間で大きな騒ぎになっている。

「同番組は例年よりも大幅に出演者発表が遅れましたが、これはTBS側が出演アーティスト第一弾にどうしてもSMAPを入れたかったため。ギリギリまで交渉していたようですが、ジャニーズ事務所は『新曲がない』などの理由で首を縦に振らず、最終的に流れてしまったようです」(芸能関係者)

 中居はTBSのリオ五輪キャスターにも決定し、今回のTBS五輪テーマソングはSMAPの人気曲「ありがとう」(2006年リリース)。それなのに中居司会の音楽特番にSMAPが出演しないとなれば違和感が残る。

■SMAPのグループ活動は休止状態に?”紅白”にも危険信号

 また、18日に放送される『2016 FNSうたの夏まつり〜海の日スペシャル〜』(フジテレビ系)への出演も発表されていない。同番組は2012年のスタートから昨年まで4年連続でSMAPが大トリを務めていただけに、こちらも出演ナシとなれば異常事態だ。

 これには今年初めに世間を騒がせたSMAPの独立・分裂騒動が影響しているとの見方が強い。

「SMAPを引き連れての独立を画策した元チーフマネジャーの飯島三智氏(59)は追放同然で退社し、メンバーの公開生謝罪によって騒動は終息したと見られていました。しかし、メリー喜多川副社長(89)や娘の藤島ジュリー景子副社長(49)はSMAPにグループ活動をさせない方針。もともと二人はメンバー個々のドラマやバラエティーでの実力は認めていても、グループでのライブ活動については『SMAPは踊れない』などと認めていなかった。今後しばらくグループ活動は『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に限定し、ライブ活動は休止状態にするつもりのようです。これはメンバーに対する制裁というより、SMAPに人生を懸けていた飯島氏への憎しみが影響している」(前出・関係者)

 SMAPは今年3月にNHK『震災から5年“明日へ”コンサート』で5人そろってのライブを披露しているが、これは「騒動前から出演が決まっていたため」(前同)という理由があった。騒動後のグループへの新規オファーはすべて断っている状況なのだろうか。

 この状態が続けば、23回の出場記録がある年末のNHK『紅白歌合戦』への不参加もあり得る。ただ、テレビ局サイドは「TBSなどはSMAPへのオファーを続けていく方針」(前同)といい、事務所サイドの態度いかんとなりそうだ。ファンは騒動を乗り越えた5人が笑顔で歌い踊って絆を再確認させてくれることを熱望しているが、それが実現する日はくるのだろうか。

文・佐藤勇馬※個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、ネットや携帯電話の問題を中心に芸能、事件、サブカル、マンガ、プロレス、カルト宗教など幅広い分野で記事を執筆中。著書に「ケータイ廃人」(データハウス)「新潟あるある」(TOブックス)など多数。