by Doug

ゴルフボールは素材や構造によって飛距離や弾道が大きく異なるのですが、「ゴルフボールの中身はどうなっているのか」を確かめるため、10種類のゴルフボールを半分に切断して比較したムービーが「10 Golf Balls Sliced Open」です。

10 Golf Balls Sliced Open - YouTube

比較するのはメーカーや製造年月が異なる10種類のゴルフボール。



電動ノコギリを使って、真半分にカットしていきます。



ゴルフボールは万力で固定。



◆01:フェザリーボール

ゴルフが誕生した1600年代から1800年代ごろまで使われていたボールで、皮製の袋に羽毛を詰めて作られています。



ノコギリで半分にカットしていきます。フェザリーボールは、職人の手作業で1個1個作られていましたが、耐久性が低く、数回使用すると継ぎ目から破れて中の羽毛が飛び出してしまうほどだったそうです。



牛革を白く染色して袋型に成形し、中にガチョウとアヒルの羽毛を詰めています。



◆02:ハスケルボール(1898年〜1970年代)

フェザリーボールよりも壊れにくく、飛距離が伸びるボールを求めて、コバーン・ハスケル氏が開発したのが「ハスケルボール」です。



中にはグルグル巻きにしたゴムが入っています。



近づいて見てみるとこんな感じで、太いゴムの芯に細い糸ゴムが巻き付いています。



◆03:スポルディングゴルフボール(1967年)



コア部分は固いゴム製で、外側はサーリン(surlyn)という耐久性に優れた樹脂が使われています。



◆04:NIKE RZN(レジン)



コアは真っ赤なレジンポリマー素材。コア、ケース、カバーの3ピースアイオノマー構造によって、コントロールを高めてショットの飛距離が向上するそうです。



◆05:SRIXON Q-STAR



内側は濃い紫色のゴムで、サーリン製カバーに覆われていることで、摩擦力が大きくなるとのこと。



◆06:WILSON DUO



内側は鮮やかな水色の柔らかいゴム素材で、耐久性があります。



◆07:CALLAWAY SPEED REGIME 1



異なる種類のゴムが2層に重なっていて、熱可塑性のウレタンが外側を包んでいます。



◆08:ブリヂストン TOUR B330シリーズ



2014年に発売されたモデルで、コアの製造過程に水を活用することで、内側が柔らかく、外側が固い構造になり、飛距離アップの効果があるそうです。



◆09:タイトリスト NXT TOUR S



コアとカバーは柔らかい素材で作られているため、コンプレッション値が小さく、インパクトで変形する度合いが大きいという特徴があります。また、スピン量が減少する代わりにボールの初速が落ちる傾向にあるとのこと。



◆10:テーラーメイド TOUR PREFERRED X



コアは3層のアイオノマー素材、カバーはソフトウレタンカバーの5ピース構造で、飛距離とスピンのバランスが取れているそうです。



並べて見ると、メーカーによってボールの素材や内側の色がかなり異なることがわかります。