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フルハイビジョンより4倍の画素数を誇る「4K」が登場するなど、高画質化が進むテレビ。そろそろ買い替えを検討している人も少なくないかと思いますが、悩ましいのはその選び方。そこで、家電に精通したジャーナリストの西田宗千佳さんに、視聴する番組に合わせたテレビの選び方を聞きました。

趣味に沿ってテレビをチョイスしてみよう!

「アニメ」「スポーツ」など、よく見る番組のジャンルが決まっている場合、どのようなテレビを選べばいいのでしょうか? 西田さんに、ジャンルごとにパフォーマンスを発揮できるテレビのポイントを教えてもらいました。

【アニメ】
実写と違い、アニメの直線や輪郭などの絵をなめらかに見せる技術がある、アニメ向きのモードを持つ高級機が有利です。東芝やパナソニックのテレビは画質面で定評があります。東芝であればアニメ独特の映像を高画質にする専用モードを搭載した「REGZA」、パナソニックなら「VIERA」ですね。

【アイドルのライブやミュージックビデオ】
コンサートの映像やミュージックビデオを再生するなら、画質も重要ですがそれと同等以上に「音」にもこだわるべきです。例えば、ソニーの「BRAVIA x9300シリーズ」では、繊細な音の変化や会場の空気感までが伝わる高度な音響技術を搭載しています。音によって臨場感を再現できるかを重視しましょう。

【スポーツ】
迫真の場面が目の前で起きているかのような気持ちにさせてくれるサイズ感が大切です。そのため、インチ数は大きければ大きいほどいいと思います。以前は製品によって残像が気になるものもありましたが、いまはどれも変わらないクオリティの高さです。8畳程度の部屋で見るのであれば、46インチくらいがちょうどいいかもしれません。

【ゲーム】
映像の入力から表示までを速やかに行ってくれる「ゲームモード」があるものがいいでしょう。ゲームモードの機能では、とくに東芝の「REGZA Z20X」は、処理スピードが速いので高性能なパソコンをつないでゲームをする人におすすめです。

【映画】
繊細な表現が映画の魅力でもあるので、明暗やコントラストの再現性に優れたものがいいと思います。2016年以降、テレビにも搭載される高画質技術「HDR」では、映像に記録できる明るさの範囲を拡大しているので、より映画の世界観を堪能できます。現状であれば、当然ながら4Kモデルを選ぶべきですね。

映像やサイズ、音などスペックのタイプもさまざま。とはいえ、最近のテレビはどれも総合的なクオリティが高いもの。どれにしようか悩んだときは、趣味をベースに考えてちょっとした技術の差で選んでもいいかもしれませんね。

●取材協力
・フリーランス ライター/ジャーナリスト 西田宗千佳さん