11月6日夕方、女優の田畑智子さんが左手首を切り病院に搬送されたとの報道があった。自殺未遂を起こしたと一部で報じられたが、後に所属事務所は「包丁でカボチャを切ろうとしたところ手をすべらせ、誤って手首を切ってしまった」とのコメントを発表した。それにしても、カボチャを切っている際にこういった事故は起こりうるのだろうか? 田畑さんの実家は京都で300年近い歴史を誇る料亭ではあるが……

田畑さんと似たような経験をした人も


ネットでは「今まで固いカボチャ切った経験とか山ほどあるけど、どうやったら滑って手首切るのか謎」「どういう風に切ったら手首に包丁が向くのか知りたいわ」という意見が出た一方で、「硬くて本当に危ないよね。 私は親指の先をザクッとやった事があるよ」や「指つめそうになったこと何度もあるよ」といった書き込みが見つかった。

中には「手首から1センチ位のところをざっくり切ってしまい、ものすごい血が出て6針縫った」と想像するだけで痛くなる体験も報告されている。どうやらカボチャで大ケガをするということは、あり得ない話ではないようだ。安全なカボチャの切り方をめぐり「包丁の刃入れてくっつけたまままな板にドンドンするといいよ」などと、各々の調理テクニックがTwitterで披露されている。

料理人の見解は?


料理に慣れていない人であれば、カボチャでケガをする危険性があるのはわかる。では、料理を日ごろしている人でもそんなことはあるのか。筆者の友人である料理人に聞くと、「あ〜俺もあるよ! 血が噴き出して3針縫った。マジでヤバかった」と言っていた。彼は調理師学校で2年間中華を専攻し、イタリアンレストランなどに勤め10年近いキャリアを積んでいるプロ。勤め始めてしばらくしたある日、カボチャが固いので力任せに包丁を入れたところ、すべって左手の薬指をざっくり切ってしまったという。

彼がレストランで使っていた包丁は刃渡りが20〜30cmのプロ用の牛刀包丁だったそうだが、しっかり切れはするものの、あまりにカボチャが固いためすべってしまったという。家庭用の包丁はプロ用よりも切れ味が悪く刃渡りも短いため、慣れない人が丸のまま切ろうとすると、そういった事故は高い確率で起きてしまうそうだ。



どうすればケガをしないで調理できるか聞くと「カボチャを切るときはヘタの部分を取って安定させたほうがいい。固いなら電子レンジで少し温めて柔らかくするのもイイと思う」とのことで、「ともかく力任せに切るとマジで危ない。カボチャに刃を入れたら、回すように包丁を入れるといい。1周回って全体に切り込みが入ったら、その部分に包丁を入れると簡単に切れる」とアドバイスしてくれた。カボチャの皮はすべりやすいので、水気にも気を付けるべきだという。



カボチャは秋から冬にかけて旬を迎え、食卓に上る機会も増える。料理する際は一大事にならないように十分に注意したいところだ。
(デビル麺)