T&Dアセットマネジメントの「T&D インド中小型株ファンド」は、モーニングスターレーティングの付与開始から2015年9月まで20カ月間全ての月で5ツ星を継続していることがわかった。同様の結果を示したのは、レーティング対象となっているファンド2160本のうち37本、わずか2%のみである。

 モーニングスターレーティングは、3年以上の運用実績があるファンドを対象にレーティングを付与している。リスクを加味したリターンが、モーニングスターカテゴリーの中で相対的にどのランクに位置するかを星印で示している。1ツ星から5ツ星まで5段階のランクがあり、星の数が多いほど過去の成績が良かったことを示す。

 投資先進国である米国では、モーニングスターレーティングで高評価を獲得した優良なファンドに資金が流入する傾向がある。米国におけるモーニングスターレーティング別の資金流出入を見ると、2015年までの過去5年間のうち、4ツ星と5ツ星のファンドは全ての年で流入超過となる一方、1ツ星と2ツ星のファンドは全ての年で流出超過となった。

 日本ではアベノミクスにより「貯蓄から投資へ」の流れが加速すると期待されている。こうした中、日本でも投資家が優れた運用実績に着目してファンドを選ぶ傾向が表れつつある。国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ラップ口座専用、ETF除く)のモーニングスターレーティング別資金流出入を見ると、2015年6月末までの過去1年間で、3ツ星以下が1518億円の流入超過となった一方、4ツ星以上では3130億円の流入超過と2倍以上の規模となった。高評価ファンドへの注目が高まる中、モーニングスターでは公式サイトで、ファンド選びの参考として、高評価ファンドの中から特に注目されるファンドをピックアップして「クローズアップファンド」として紹介している。

■「T&D インド中小型株ファンド」、2014年の年間リターンは類似F分類内トップ

 T&Dアセットマネジメントの「T&D インド中小型株ファンド」は、2014年までの過去3年間の年間リターンが全ての年で20%以上のリターンを記録。また、類似ファンド分類「国際株式・インド(為替ヘッジなし)」内で、2012年が30本中第2位、2013年は29本中第3位、2014年は26本中第1位となった。シャープレシオを見ると、2012年は第1位、2013年は第4位、2014年は第2位と、運用の効率性でも相対的に優位となった。

■実質的な運用を担当するのはレリゲア社、インド国内では3年間で残高倍増

 当ファンドの実質的な運用は、インドのレリゲア・インベスコ・アセット・マネジメント・カンパニー・プライベート・リミテッドに属する6名のファンドマネジャー(4名はアナリストを兼任)と2名のアナリストが担当している。同社は、インド国内で25本の公募投信(ファンド・オブ・ファンズによる重複除く)を運用しており、その純資産残高は2015年6月末時点で1674億ルピー(約3200億円)と、過去3年間で2.1倍に増加しており、インド国内での評価も高い。(編集担当:徳永浩)