10月1日、元チェッカーズのリーダーでギタリストの武内享が自身のブログで、21歳になる長男・武内健太容疑者と18歳になる次男のふたりが大麻取締法違反で逮捕されたことを告白して話題になった。

「弁護士からは、もう取材は受けないように言われているんです。でも、これはオレの問題だし、ちゃんと説明する責任があると思っています」

記者の取材に対し、こう話した武内。

「先に次男が彼の通う都内の私立高校で、同級生に大麻を7000円で売った疑いで9月9日に逮捕。その後、その大麻の入手先が長男であったため、兄も9月30日に逮捕されたのです」(全国紙記者)

だが、はじめマスコミは、この兄弟が武内の息子だとは気づかなかった。黙っていたら、こんなに大きく報じられることはなかったかもしれない。そのことを武内にぶつけると、力ない言葉でこう反論した。

「人間ですから、カッコ悪いけど、報道が出なければいいなと思ったことは事実です……。でも、それはオレの生き方とは違うなって。それよりも、世の中に対し自分からカミングアウトして、誹謗中傷であろうが、お叱りだろうが受けることを覚悟しようと」

一部マスコミなどからは、ネットではなく、なぜ記者会見を開かないのかという批判の声もあった。

「それは、本当に申し訳ありません。今、こうして話しているのがやっとで、精神的に本当にキツく、記者会見というのは……。でも、仕事を自粛したり謹慎というのはしないことにしました。晒されるということも戒めだと思っているんです。正直、逃げたいです。でも、晒すことによって息子たちも一からやり直せと言いたいんです」

武内は弁護士を通じ、自分からカミングアウトしたことを息子たちに伝えたという。それを、ふたりは神妙に聞いていたそうだ。そして、“きれいになって帰って来い”という父の言葉を伝え聞くと、兄弟は泣き崩れたという。

「次男の学校にすぐ謝罪に行き、その場で自主退学を申し出ました。息子たちが逮捕されたことは一生残るでしょう。でも、何年後かに“武内の子どもはどうした？”って言われたら、堂々と報告できるように更生させたい」

武内はふたりの息子の母親とはすでに離婚。現在の妻とは、4歳になる息子がいる。

「次男と高校を卒業するまで離婚はカミングアウトしないと約束していたんです。離婚したのは’09年くらい。オレが引き取って親権を取り、弁当も作ったりして育ててきました。だからこそ、今回は本当にショックで……。新しい母親や弟とも、長男も次男も仲がよかったんです。特に三男は次男のことが大好きで、毎日、“にぃにぃはまだ仕事から帰ってこないの”って言うんですよ。こんな弟を傷つけていることも、しっかり教えたいですね」

ファンの間で常に話題にのぼるのがチェッカーズ再結成。特に最近はフミヤが再結成をにおわすような発言をするなど、機運は高まっている。だからこそ、今回の逮捕劇が再結成を遠のかせたという指摘もあるのだが……。

「そんなことが言われているんですか。でも、チェッカーズはクロベエが亡くなったことで、永遠に復活しないんですよ。だって、ドラムは誰がやるんですか？　彼が生きていたら可能性もあったかもしれませんが、それはないです。リーダーのオレが言うんですから間違いありません」

そう話す武内の横顔は、疲労に満ちているように見えた。