「地球は青かった」とは、宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンによる有名な言葉。一度、宇宙へ行ったからこその名言です。当たり前ですよね。
それにしても、宇宙へ行くとどんな心境になるんだろう? 憧れるなぁ……。

この憧れは、私だけのものじゃなかった模様。YK STORES株式会社(福岡県北九州市)が9月下旬にヴィレッジヴァンガードにて先行発売をスタートさせる『宇宙醤油』は、「宇宙空間で使用した時の醤油」を体感できる(?)シロモノらしい。



微かな情報を頼りに味をイメージ


「『宇宙で料理に醤油をかけたら、どんな味がするのだろうか』。そんな、確かめようのない思いつきが開発のきっかけでした。もちろん、開発スタッフのなかに宇宙に行った経験のある者はおりません。頼りは自分の想像力のみ。脳内で勝手に宇宙をイメージし、何度も試作を繰り返して生まれたのがこの醤油です」(YK STORES代表・吉田さん)

「宇宙で料理に醤油をかけたら」って、なんともムチャな思いつきだな……。

そんな宇宙醤油の、気になるお味について。「宇宙はラズベリーのような甘い匂いがするらしい」という微か過ぎる情報を元に、『宇宙醤油』開発は開始されたそうです。ということは、甘ったるいのかしら?
「いえ。『甘い』とは香りのことを指しており、醤油本来の味・香りはしっかり残っています。味は醤油なのに、甘くフルーティーな香りがする。そんな、濃厚でコクのある醤油になりました」(吉田さん)
九州の甘口醤油をベースに、甘い香りのする香料を調合してこの醤油は完成したとのこと。……う〜ん、全く読めません。

取り寄せて焼き鮭にかけてみた


これは、論より証拠でしょう。実際に、現物を取り寄せてみました!


はい、届きました。目の前にあるそれからは、特に変わったところが見受けられるわけでもなく。キャップを開けて匂いを嗅いでみると……う〜ん、甘いのかなぁ。甘いような気もするし、普通の醤油と変わらない気もする。

ところで、この『宇宙醤油』が合う食材って何ですか?
「ラズベリーのような香りを持つ『宇宙醤油』は、肉料理からヨーグルトなどのデザートまでさまざまな料理に合う可能性を秘めております。宇宙を探検するように、『宇宙醤油』に合う食材探しをお楽しみください」(吉田さん)
では今回は、『宇宙醤油』を焼き鮭にかけてみたいと思います!


トクトクトクトク、宇宙醤油がかかりました。では、いただきます! ……うん、おいしい。うん、醤油です。
……と普通にいただいていたら、ちょっとした異変が。鮭からにじみ出た油と醤油が融合すると、確かに甘いテイストが感じられる。甘口というのではなく、甘い香りが鼻に届いた。それでいて、醤油のコクはキープしたまま。素材の魅力はスポイルしてません。
「『どんな料理も宇宙で食事をした気持ちになれる』を最大の目標とし、醸造した醤油です」(吉田さん)
そうか、これが「宇宙で食事した気持ち」なのか……!
「『ああ、宇宙っぽい!』と言う人は、私以外一人もいませんでした。ただ、これに合う食材や料理を探すのは楽しそうという声が多かったです」(吉田さん)



そんな『宇宙醤油』の、主なターゲット層は?
「宇宙に興味のある方全員がターゲットです。この『宇宙醤油』をきっかけとして宇宙に興味を持ってもらい、多くの宇宙飛行士が誕生してほしい。そして地球で使用した『宇宙醤油』の味と宇宙で使用した一般的な醤油を食べ比べ、同じ味であると確かめてほしい。そんなロマンが、『宇宙醤油』には詰まっております」(吉田さん)

かぁ〜。夢のスケールが、まさに宇宙規模ですよ!
(寺西ジャジューカ)