戦前から背脂ラーメンは存在した! 新潟県の「杭州飯店」で脂ドカ盛の中華そばを食べてきた

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90年代に「背脂チヤッチヤ系」と言われるラーメンが流行し一世を風靡したが、それよりもかなり前から背脂たっぷりのラーメンは新潟県の燕市という街に存在した。この街は洋食器や金物の製造が盛んで、労働者が多い街ということもあって濃い味のラーメンが好まれたという。「味を濃くするだけではしょっぱいだけになってしまう……」と思いついて福来亭の店長がラーメンに背脂も入れ始めたのが背脂が載ったラーメンの始まりだそうだ。

福来亭の2代目がついたお店が燕市にある「杭州飯店」。行列ができるような店とのことで新潟観光のついでに行ってみた。

杭州飯店にGO!


休日の開店前にお店に訪れたところ、既にお店の前には行列が。



相当の行列待ちを覚悟したものの、80席も客席があるので案内に時間がかかていた模様。厨房は奥にあり、中は確認できませんでした。



今回は座敷の席に案内されました。注文に時間がかかりそうなので速攻で餃子と中華そばを注文。



メニューは意外に早く届く


「席数が多いので提供に時間がかかるのでは?」と思っていたものの、10分もしないで中華そばが到着。噂通り背脂がたっぷりのりまくっている。麺の太さもかなりのものだ。



背脂の他に玉ねぎも載っている。



スープがこぼれないように下に皿が引かれていた。



さっそく食べてみた


まずはスープから飲んでみると、背脂の甘味や煮干しの旨味を強く感じる。しょうゆは新潟県の「オウギヤ」というメーカーのものを使っているようで、旨味だけでなくかすかな酸味も感じられる。背脂は煮込まれているせいか「ギトギト」するというほどではないが、スープにコクや甘味を与えており、玉ねぎも良いアクセントになっている。



麺も見た目に負けない存在感でスープとの相性は抜群。不揃いの麺なのでモチモチとした食感や、きしめんのようなすすり心地の良い食感も楽しめる。手打ちのようにも見えるが、麺は機械打ちらしい。背脂、極太麺というと二郎を連想させるが、二郎よりも動物系の旨味は薄く、全くの別物だ。



餃子も頼んでみたが、かなり大き目で皮に対して肉が多い。ニラやニンニクがたっぷり入っており、片栗粉を付けて焼かれているのも特徴だ。



杭州飯店の最寄り駅はJR弥彦線「西燕駅」で、歩いて徒歩約10分。定休日は月曜日で11時から20時までの営業。平日は15時から17時が休憩時間になっている。都内に出てきてもおかしくないようなレベルのラーメンなので、背脂系ラーメンが好きな人にオススメだ。
(やったー麺)